世界最大のおもちゃ会社はマクドナルド?ハッピーセットの戦略
なぜマクドナルドは安価なハッピーセットを売るのか?「そりゃそうだ」と思える納得の理由 | 「超一流」の流儀 | ダイヤモンド・オンライン
ファーストフードの王者、マクドナルド。全国に2900店舗以上を展開するマックの看板メニューの1つが、おもちゃの付いた「ハッピーセット」だ。トヨタ自動車の豊田章男会長をもトリコにするハッピーセットの魅力、そしてそこに込められた経営戦略とは?
みんな大好きなハンバーガー。子供用のちょっとしたおもちゃがついているセットもありますよね。例えばマクドナルドのハッピーセット。みなさんも、もっと小さなころに買ってもらったことがあるのではないでしょうか。
実は、マクドナルドは世界最大のおもちゃ会社とも呼ばれているんです。なぜかって?それは「ハッピーセット」に秘密があるんです。ハッピーセットでおもちゃを付けることに、どんな目的があるのでしょうか。
低価格キャンペーンとその影響
2000年代始めころ、マクドナルドはハンバーガーを59円、チーズバーガーを79円で提供する大規模な値下げキャンペーンを実施しました。このキャンペーンは、多くの人々にマクドナルドを知ってもらうきっかけとなりました。今では、配達サービスも活用し、新型コロナウィルス流行中で、お店にお客さんあまり来なかったころもしっかりもうけを出しています。
サイゼリヤとマクドナルドの比較
マクドナルドの営業利益率は約10%で、イタリアンレストラン「サイゼリヤ」の6~7%を上回っています。味やコストパフォーマンスではサイゼリヤが勝るかもしれませんが、マクドナルドの便利な立地とマーケティング戦略が多くの人を引きつけています。
営業利益率とは:モノを売って得られる利益の割合。500円で売って50円のもうけだと 50円 ÷ 500円 = 0.1=10% です。
ハッピーセットのおもちゃにかかるお金は?
ハッピーセットはお得な価格で提供されていますが、その中に含まれるおもちゃにかかるお金(原価)はどうなっているのでしょうか?
別々に買った場合:合計530円
- ハンバーガー 170円
- ドリンク(野菜生活100) 170円(他のドリンク: ミルク240円 コカ・コーラ120円)
- ポテトS 190円(他のサイドメニュー: サイドサラダ330円 えだまめコーン280円)
490円のハッピーセットには、ハンバーガー、飲み物、ポテト、そしておもちゃが含まれています。別々で買うよりも安く、さらにおもちゃも手に入るため、こどもたちに大人気です。
でも、お客さんにとって「おもちゃもついてお得」ということは、マクドナルドは、おもちゃにかかるお金をかなり安くしないともうけが出ませんね。
マクドナルドの戦略とは?
『マクドナルドの経営戦略』によると、ハッピーセットの主な狙いは3つあります:
- 子どもたちを引きつけることで、将来の顧客を育成する
- 家族全員をマクドナルドに引き寄せるためのエンジンとして機能する
- ブランド・ロイヤルティを築き、現在も将来も成功を目指す
ハッピーセットの驚きの販売数
マクドナルドは1987年からおもちゃ付きの「お子さまセット」を販売し、1995年に「ハッピーセット」と名称を変更しました。
現在、1年間に1億個以上のハッピーセットが販売されています。この驚異的な数は、マクドナルドが「世界最大のおもちゃ会社」と呼ばれる所以です。
まとめ
- マクドナルドの営業利益率は約10%
- ハッピーセットのおもちゃの原価は安く抑えられている
- ハッピーセットの主な狙いは子どもたちの引きつけとブランド・ロイヤルティの構築
- 1年間に1億個以上のハッピーセットが販売されている
マクドナルドのハッピーセットがどうしてこんなに人気なのか?その秘密を考えてみませんか。お客さんを上手にふやして、また来てもらうようにするためにマクドナルドはどんな工夫をしてきたのでしょう。そして他のハンバーガー屋さんや、いろいろなお店も同じように工夫と努力をして、モノの値段が上がった中でも商売をしています。
ビジネスの成功には、どんな工夫が必要か、みなさんで意見を出し合ってみてください。
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記事作成者
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山口県防府市出身。大学卒業後に学習塾講師、パソコンインストラクター/営業を経て、外資系産業ガス企業に入社。以降、複数企業・複数業種の財務経理責任者・CFO歴任。こどもの金融リテラシー講座 CA$H! 講師/カリキュラム・テキスト作成。
「会計・IT・英語があれば、仕事に困らない」がポリシー。nine inch nailsやMetal Coreを愛聴。
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