理数科目が苦手?全国学力テストでわかった学び方の工夫

みなさんは好きな教科はありますか。得意な教科はなんですか。どうしてその教科が好きか、説明はできるでしょうか。

令和6年度の「全国学力・学習状況調査」の結果が発表され、全国の小中学生の学力や勉強方法に新たな課題が見つかりました。調査は小学校6年生と中学校3年生を対象に、国語や算数・数学の知識や考える力を確かめるために行われました。

学力テストでわかったこと

1. 国語 – 「自分の考えを伝える力」

今回のテストでわかったのは、自分の考えをわかりやすく伝える力が大切だということです。
例えば、自分の意見と事実を区別することがむずかしいと感じる子が多くいました。勉強や生活のなかで、「これが事実」「これが自分の気持ち」とわけて考えることが、文章を書くうえでとても大切です。

生活の中での例
たとえば、「友だちと公園で遊ぶのが楽しい」というのは自分の感想ですが、「友だちと週に一回は公園に行っている」というのは事実です。こうして区別すると、相手にもっと伝わりやすくなります。学校の作文や読書感想文でも、こうした考え方が役に立ちます。

2. 算数・数学 – データや図形の理解

算数や数学では、「データを使った考え方」や「図形の理解」に課題があることがわかりました。
たとえば、複数のデータを比較して、どんな違いがあるかを説明する力を伸ばすことが大事です。こうした力は、日常生活でも役立ちます。

生活の中での例
スーパーでお菓子の値段を比べて、「こっちの方が安いからお得だ!」と考えるときも、データを使った考え方を使っています。また、家族と一緒に月のおこづかいを計算するのも、データを扱う力を伸ばす練習になります。

3. 理科や算数への興味 – 男女の違いがある?

興味深いことに、理科や算数が「好き」と答える割合に男女差があることがわかりました。小学校6年生では男子が「理科が好き」と答えた割合が82.9%、女子は76.6%でした。
この差は中学校3年生になるとさらに広がり、男子が73.9%、女子は58.8%でした。テストの結果には大きな差はないのに、興味には差が出ていることがわかります。

興味を増やす工夫
専門家は、理科や算数を日常生活や社会と結びつけることが、もっと興味を持つきっかけになると考えています。
たとえば、科学実験をしたり、料理で計量カップを使って計算したりすることで、理科や算数が生活に役立つことが実感できます。

4. ICT(パソコンやタブレット)の活用

テスト結果から、パソコンやタブレットを使う勉強が成績アップに役立つことがわかりました。
たとえば、授業でよくタブレットを使う学校ほど、テストの成績が良い傾向にあります。こうしたデジタル機器をうまく使うことが、今後の勉強方法としてとても大切です。

5. みんなで学ぶことの楽しさ

「友だちと一緒に学ぶ」「先生と話し合う」などの学び方に取り組んだ子は、学力が高くなるだけでなく、勉強に対する自信も高くなることがわかりました。友だちや先生と話し合いながら学ぶと、楽しいだけでなく、自分の考えが広がる効果もあります。

まとめ
  • 国語の力:事実と自分の考えを分けて伝える練習をする
  • 算数・数学:データや図形を、生活の中で楽しく学んでみる
  • 理数科目の興味:生活の中にある理科や算数を見つけてみる
  • ICTの活用:タブレットやパソコンを使った勉強も大切
  • みんなで学ぶ:友達や先生と話し合うことで学びが深まる

今回の調査結果から、「どうすればもっと楽しく勉強できるか」を考えることが大切です。
例えば、好きなゲームや料理で出てくる数や図形を使ってみると、新しい発見があるかもしれません。また、友だちと一緒に話し合いながら問題を解くと、新しいアイディアが浮かんでくることもあります。生活の中で勉強に役立つことを見つけてみませんか。

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記事作成者

清水 裕矢 | Shimizu Yuya
清水 裕矢 | Shimizu YuyaProgress CFO / こども未来投資プロジェクト 代表理事
山口県防府市出身。大学卒業後に学習塾講師、パソコンインストラクター/営業を経て、外資系産業ガス企業に入社。以降、複数企業・複数業種の財務経理責任者・CFO歴任。こどもの金融リテラシー講座 CA$H! 講師/カリキュラム・テキスト作成。
「会計・IT・英語があればなんとかなる」がポリシー。nine inch nailsやMetal Coreを愛聴。