赤字路線をなくさないで!市が物言う株主になって株主提案?

「赤字路線を存続して」JR株を買う自治体 “モノ言う株主”提案をJRは聞き入れるのか JR西日本社長「一株主様の提案でその通りには・・・」 【news23】 | TBS NEWS DIG

あなたの町が“モノ言う株主”になるかもしれません。JRの株を買うという自治体の選択、その狙いとは。全国屈指の観光地、京都・嵐山。紅葉も見頃を迎え、多くの人が行き交います。スペインからの観光客「20日間く…

地方の電車が減ることで、地域の人たちが困っている、というニュースをときどき聞くことはありませんか。
たとえば、「学校に行く時間に電車がない」と困る高校生や、「買い物に行きたくても電車が少なくて大変」と話すお年寄りもいます。JR嵯峨野線では、1時間に5本あった電車が4本に減ったり、区間によっては1時間に1本だけになったところもあります。このため、地域の役所がJRに「電車を増やしてください」とお願いする動きが見られています。

自治体がJRの株主になる理由

一部の町では、JRの株を買って、株主として意見を言う方法をとっています。たとえば、京都の亀岡市は1億円を使ってJR西日本の株を購入するための予算案を市議会に提出し、可決されました。これにより、亀岡市は実際に株を購入し、株主となる予定です。

これによって、地域の問題をもっと直接的に伝え、改善を求めることができます。地域が株主になるのは、住んでいる人たちの声をJRに届ける新しい方法といえます。

株主提案ってなに?

株主提案とは、株主が会社の経営について意見を出すことです。これは、学校でみんなが意見を出し合って、休み時間の使い方や掃除の分担を決めることに似ています。
株主提案でできることとして、鉄道会社だったら、次のようなものがあるでしょう。

  • 電車の計画を見直す:地域の必要に合わせて電車を増やす。
  • お金の使い方を変える:黒字路線の利益を赤字路線の維持に使う。
  • 地域に合った工夫をする:駅の設備を良くしたり、観光を盛り上げるアイデアを出す。

亀岡市のように、株主提案を使うことで、赤字路線を守ったり、新しい地域活性化の方法を考えたりできます。

地域を支える仕組み「クロスサブシディ」

株主提案で取り上げられることが多い仕組みの一つに、「クロスサブシディ」があります。これは、たくさんの人が利用する路線や事業の利益を、利用者が少ない赤字の路線に回す仕組みです。たとえば、都市部の駅の利益を地方の駅に使うことで、地方の人たちが移動手段を失わないようにしています。

クロスサブシディという仕組みは、鉄道だけに限った話ではありません。例えば、電力会社や通信会社も同じように、都市部で得た利益を地方のサービス維持に充てることで、地域間の格差を小さくしようとしています。鉄道の場合、この仕組みを使うことで地方の赤字路線を守り、公共交通の重要性を保っています。

鉄道会社のクロスサブシディ例
  • 都市部と地方部を助け合う:
    東京や大阪の利益で、北海道や四国の赤字路線を支える。
  • 通勤時間とそれ以外の時間のバランス:
    通勤時間の収益で、昼間や夜間の電車運行を補助する。
  • 観光列車と普通列車:
    観光列車や特急列車の利益で、地元の普通列車を支える。
クロスサブシディの良い点と課題
  • 良い点:
    地域間の格差を減らす。
    公共交通を守ることができる。
  • 課題:
    利益を出している路線に負担がかかる。
    「不公平だ」と感じる人もいる。

この仕組みによって、JRは赤字路線を守り、地域の人々の生活を支えています。しかし、それぞれの地域の状況に合わせた工夫も必要です。

JRと地域の未来

JRは、地域の生活を支える大切な存在です。一方で、利益を出し続けることも求められています。地域とJRが力を合わせて、持続可能な交通の未来を作ることが必要です。

まとめ
  • JRの電車が減ることで、その地域の人たちが困ることがある
  • 市や町が株主になることで、問題解決を直接JRに訴える方法がある
  • 株主提案は、地域の声を経営に反映させる大切な仕組み
  • クロスサブシディの仕組みで、赤字路線が守られやすい

もし地元の鉄道がなくなったら、あなたの生活はどう変わりますか?学校に行くのが大変になったり、友達に会いに行くのが難しくなるかもしれません。
この問題を防ぐには、どんなアイデアがあるでしょうか?

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