シンスペクティブ上場!なぜ宇宙ベンチャーは赤字でも注目されるのか
国内4社目、宇宙ベンチャーがグロース上場。「宇宙に厳しい」市場の荒波、どう乗り越える | Business Insider Japan
宇宙ベンチャーのSynspectiveが、2024年12月19日に東京証券取引所グロース市場へ上場しました。衛星の製造を伴う宇宙ベンチャーとしては国内4社目。上場の背景や今後の市場との向き合い方を新井元行代表に聞きました。
最近、「宇宙ビジネス」という言葉を耳にすることが増えています。
2023年には宇宙関連の市場が約4兆円にもなり、これからさらに大きく成長することが期待されています。宇宙ベンチャーというのは、宇宙を使った技術やサービスを開発している会社のことです。
今年12月19日に上場した「シンスペクティブ」という会社は、その中でも注目されている企業の1つです。
シンスペクティブとは
シンスペクティブは2018年に設立された宇宙ベンチャー企業で、小型のSAR衛星を活用したデータ提供を行っています。このデータは、災害時の支援や都市計画に役立つものです。
設立から短期間で5機の衛星を打ち上げる成功を収め、世界中で需要が高まっています。最新の技術と社会貢献を両立させることを目指している企業です。
上場している宇宙ベンチャー4社
シンスペクティブは、日本で4番目に上場した宇宙ベンチャー企業です。他の3つの企業についても併せて見てみましょう。
- ispace
月面探査や資源を利用する技術を開発している会社です。特に、月にある水を利用して燃料を作ることを目指しています。国際的な月探査プロジェクトにも参加しています。 - QPS研究所
小型のSAR衛星を使って地球を観測する技術を開発しています。この技術は、災害対策や農業、インフラ管理などに役立っています。たくさんの衛星を一緒に運用する「衛星コンステレーション」を目指しています。 - アストロスケールHD
宇宙ゴミを除去する技術を開発している会社です。宇宙環境を守るため、衛星の寿命を延ばしたり、ゴミを片付ける特別な衛星を作ったりしています。 - シンスペクティブ
SAR衛星を使って地形の変化や災害時のデータを素早く提供しています。このデータは、都市の計画や災害復旧に役立っています。
宇宙ベンチャーが赤字でも上場できる理由
宇宙のビジネスには、大きなお金が必要です。たとえば、1機の衛星を作って打ち上げるのに数百億円かかることもあります。短い期間で利益を出すのは難しいですが、上場することで投資家から資金を集められます。このお金を使って、さらに事業を広げることができるのです。
宇宙ベンチャーが赤字の理由
- 初期投資が高い
衛星を作ったり打ち上げたりするためには、多額のお金がかかります。そのため、最初のうちは赤字になりがちです。 - 技術開発に時間がかかる
宇宙技術はとても難しいため、完成するまでに時間がかかります。この間にも研究や開発にお金が必要なので、赤字が続くことがあります。 - 市場が発展途中
宇宙ビジネスはまだ新しい市場なので、お客さんを増やすのに時間がかかります。収益が安定するまでには、10年以上かかることもあります。
赤字の会社でも買う人がいるのはなぜ?
赤字というのは、会社がもうかっていないということです。それでも投資家が赤字の会社にお金を出す理由を3つ紹介します。
- 将来の成長に期待
宇宙ビジネスは将来的に大きな利益を生む可能性があります。災害対策や環境保護に役立つ技術が広がれば、企業は大きな市場を手に入れられるかもしれません。 - 社会的意義がある
宇宙技術は、私たちの未来に役立つものです。災害の被害を減らしたり、環境問題を解決したりする企業を応援したいと考える投資家もいます。 - 株価の上昇を期待
新しく上場した会社は、株価が短期間で上がることがあります。このため、早い段階で投資をすることで利益を得られる可能性があります。
宇宙技術が私たちに与える影響
宇宙技術は、私たちの生活をより便利にする力があります。
たとえば、2023年にトルコで起きた地震では、衛星のデータが救助活動を早めるのに役立ちました。また、森林の違法伐採を発見するためにも使われています。このような技術は、これからも私たちの生活を安全で便利にしてくれるでしょう。
まとめ
- 宇宙ビジネスは、初期投資や技術開発に時間がかかるため赤字になりがちだが、将来性が期待されている
- シンスペクティブなどの企業は、災害対策や環境保護に役立つ技術を提供
- 投資家は、これらの企業が持つ成長性や社会的意義に注目して投資している
宇宙技術がもっと進歩したら、私たちの生活はどう変わると思いますか? たとえば、天気予報がもっと正確になったり、災害時に必要な情報をすぐに得られるようになったりするかもしれません。あなたなら、この技術をどのように使いたいですか?
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