有名投資家テスタさんも被害に!証券口座の不正アクセスが急増中!
楽天証券、約款に関わらず一定の被害補償へ--一連の不正取引被害受け、多要素認証も必須に - CNET Japan
楽天証券は5月2日、不正取引被害に対する補償方針を発表した。従前の約款等の定めに関わらず、顧客の個別の状況に応じ、一定の被害補償を行うとしている。
「自分のお金が知らないうちに盗まれたらどうしよう…」そんな不安を感じたことはありませんか?最近、インターネットを使った証券口座への不正アクセスが急増し、大きな社会問題になっています。
有名な投資家テスタさんも被害に遭うなど、誰にとっても他人事ではありません。楽天証券などの大手証券会社は、こうした被害を防ぐために多要素認証の義務化や補償制度の見直しを進めています。
不正アクセスが急増中!証券口座の危険とは?
2025年に入ってから、証券口座を狙った不正アクセス事件が全国で急増しています。
金融庁によると、2月から4月の間に1,400件以上、被害額はおよそ950億円にのぼります。主な手口はフィッシング詐欺。楽天証券などを装った偽のメールやSMSで本物そっくりの偽サイトに誘導し、ログイン情報を盗み取るのです。盗んだ情報を使い、証券口座に不正ログインして株を売買するなどの被害が広がっています。
テスタさんも被害に!
有名な個人投資家テスタさんは、2025年5月に自身の楽天証券口座が不正アクセスの被害に遭ったことを公表しました。普段からセキュリティに気を使っていたにも関わらず、二段階認証の通知が届いて不審に思い確認したところ、身に覚えのない取引が行われていたのです。
楽天証券の対応:補償と多要素認証の導入
楽天証券は2025年5月、不正アクセスによる被害について、従来の約款に関係なく個別に補償を行う方針を発表しました。これにより、パスワード管理の甘さがあっても、一定の状況では補償を受けられる可能性があります。
さらに6月1日からは多要素認証がすべての利用者に義務付けられます。多要素認証とは、IDとパスワードに加えてスマートフォンやメールなど、別の手段でも本人確認を行う仕組みです。これにより、パスワードが漏れても不正ログインのリスクを大幅に減らすことができます。
他の証券会社もセキュリティ強化
不正アクセスの被害は楽天証券だけではありません。SBI証券や野村證券、大和証券などの大手証券会社10社も、補償の方針を見直し、多要素認証の導入を進めています。金融庁や証券業協会もこれを後押しし、業界全体でセキュリティ向上に取り組む流れが加速しています。
犯人の正体は?組織的なサイバー犯罪の可能性
これらの攻撃は単独犯によるものではなく、国際的な犯罪グループによる可能性が高いと見られています。盗んだ証券口座を使って特定の中国株を買わせ、価格を操作して利益を得るなど、相場操縦の疑いもあります。また仮想通貨への資金移動で追跡を困難にするなど、非常に巧妙な手口が使われています。

自分でできる5つのセキュリティ対策
- パスワードの使い回しを避ける:サービスごとに異なる複雑なパスワードを使いましょう。
- 定期的にパスワードを変更する:情報が漏れても被害を最小限に抑えられます。
- 多要素認証を設定する:可能なサービスでは必ず設定しておきましょう。
- 怪しいメールやSMSには反応しない:リンクを開かず、公式サイトで確認しましょう。
- アプリやOSは常に最新に保つ:セキュリティの脆弱性をふさぐためです。
まとめ
- 証券口座への不正アクセスが急増
- 有名人の被害も報告され、誰もが標的になり得る
- 楽天証券を含む証券会社10社が補償とセキュリティ強化を発表
- 6月からは多要素認証が必須
- 犯罪グループは国際的な組織と見られ、高度な手口が使われている
今回の問題からわかるのは、デジタル社会では「自分の情報は自分で守る」力が必要だということです。AIや新しい技術が進化していく中で、安心して使うためには正しい知識と習慣が欠かせません。まずは、パスワードの管理や多要素認証を見直し、家族や友達と情報の守り方について話してみましょう。あなたの未来のお金と情報を守る第一歩になります。