オートレース高額当選で7700万円脱税!なぜバレる?
オートレースで3億6500万円が的中、申告せず7700万円脱税…無職の51歳男が起訴事実認める : 読売新聞
【読売新聞】 オートレースで的中した際の「払戻金」を申告せず、所得税を脱税したとして、所得税法違反の罪に問われた岐阜市、無職の男(51)の初公判が8日、名古屋地裁であり、被告は起訴事実を認めた。 検察側は冒頭陳述で、被告は2023年
あなたがオートレースや競馬で何億円も当たったら、そのお金は全部自分のものになると思っていませんか?
実は、大金を手にしたときには「税金の申告」が必要です。最近、オートレースで3億6500万円を当てた男性が、税金を申告しなかったために約7700万円の脱税で裁判になりました。
公営ギャンブルに関する税金の仕組みと、申告が必要な理由、そしてバレる仕組みを考えてみましょう。
公営ギャンブルの当選金は「一時所得」
オートレースや競馬、ボートレースなどの公営ギャンブルで当たったお金は、「一時所得」と呼ばれる種類の収入になります。一時所得とは、給料のように定期的にもらうお金ではなく、たまたま手に入れた臨時の収入のことです。この一時所得は、一定額を超えると確定申告が必要になります。
確定申告が必要な基準とは?
一時所得は、1月から12月までの1年間で、50万円を超える利益が出た場合に申告の義務が生じます。この「利益」とは、払戻金から当たり馬券の購入費用と、最大50万円の特別控除を引いた額のことです。外れた馬券の費用は差し引くことができないので、注意が必要です。
一時所得の計算式
(払戻金 − 的中馬券の購入費 − 50万円)÷2
この計算で出た金額が50万円を超えると、その分に対して税金がかかります。
なぜ税金を払わなければいけないのか?
税金は、社会全体の仕組みを支えるために必要なお金です。道路や学校、病院など、私たちの生活を支えるインフラのために使われます。公営ギャンブルでの当選金も例外ではなく、臨時収入として公平に課税されるのです。
宝くじと公営ギャンブルの違い
宝くじやtoto(サッカーくじ)は非課税です。これは、チケットの販売価格にすでに税金が含まれているためです。一方、公営ギャンブルは税金が別にかかるしくみとなっています。

申告しなかったらどうしてバレるの?
「内緒にすればバレないのでは?」と思うかもしれませんが、税務署はさまざまな方法でチェックしています。
- ネット投票の記録:購入者の氏名、口座、払戻金額などが記録されています。
- 高額当選の通報義務:1口あたり1,000万円以上の払戻金は運営会社が税務署に報告します。
- 銀行口座の入出金チェック:突然の高額入金があると、税務署が調査を開始します。
- AIによる監視システム:最近はAIが不自然な入金を自動的に検出し、税務調査につながることがあります。
申告しなかった場合は、本来納めるべき税金に加えて「無申告加算税」「延滞税」、さらに悪質と判断されれば「重加算税」や懲役・罰金といった刑事罰が科されることもあります。
競馬やボートレースでも、確定申告を怠って摘発されるケースが増えています。国税局は「高額の払戻金を得た場合は必ず申告を」と強く注意を呼びかけています。
まとめ
- 公営ギャンブルで当たったお金は「一時所得」になる
- 年間50万円を超える利益が出たら申告が必要
- 宝くじは非課税だが、公営ギャンブルは課税対象
- ネット記録や銀行情報、AIで申告しなくてもバレる可能性が高い
- 申告しないと加算税や刑事罰が科されることがある
突然3億円を手に入れたとしたら、あなたはどう使いますか?それは自分のためだけでなく、社会の一部として責任を持って使う必要があります。
税金は、私たちの暮らしを支える大切な仕組みです。お金の流れや税金のルールを知ることは、将来のビジネスや社会のしくみを理解する第一歩になります。まずは、身近なお金のルールから学んでみませんか?