ももクロライブで経済効果は6.5億円!? 音楽イベントが町を元気にするしくみ
「ももクロ」ライブ、経済効果6.5億円 新潟県新発田市:時事ドットコム
新潟県新発田市はこのほど、女性アイドルグループ「ももいろクローバーZ」が4月中旬に市内で開催したライブ「ももクロ春の一大事」による経済波及効果が約6億4800万円に上ったとする試算結果を公表した。二階堂馨市長は記者会見で、「イベントによる経済効果は一過性だと思っていたが、やりようによっては起爆剤になる」と述べ、今後もライブなどによる地域活性化を目指す考えを示した。
好きなアイドルのライブに行ったことはありますか?実は、音楽イベントは町の経済を大きく動かす力を持っています。2025年4月に新潟県新発田市で開催された「ももいろクローバーZ(ももクロ)」のライブイベントでは、たった2日間で約6億4800万円もの経済効果が生まれたと話題になりました。この記事では、ももクロの事例をもとに、音楽イベントが地域経済にもたらす効果や課題について、中高生にもわかりやすく解説します。
新発田市でももクロライブが生んだ経済効果
2025年4月、新潟県新発田市で開催された「ももクロ春の一大事」は、全国から約1万2000人のファンが集まり、町に大きなにぎわいをもたらしました。残念ながら2日目は悪天候で中止となりましたが、1日だけでも市内は大きな活気に包まれました。
新発田市の発表によると、このイベントが生み出した経済効果は約6億4800万円。そのうち市内で使われた金額は約3億5200万円にのぼり、多くの店舗や宿泊施設が潤いました。
ファン一人ひとりが町を元気にする
調査によると、日帰り参加者は平均で約1万5740円、宿泊者は約6万6571円を消費しました。交通費、宿泊費、食事代、お土産代などが含まれています。ライブの来場者が町で過ごすこと自体が、地域の経済活動に直結しているのです。
ももクロは2017年から「まちおこしライブ」として各地でイベントを開催しており、地元の企業と連携したグッズ制作や、地域の子どもたちの参加など、町ぐるみの取り組みが特徴です。新発田市長は「経済効果は一時的なものだと思っていたが、取り組み次第では地域活性化の起爆剤になる」と語りました。
他地域でも広がる音楽イベントの効果
2024年に京都府亀岡市で開催された際には、約3億4500万円の経済効果がありました。ファンが宿泊や買い物を通じて地域に貢献する例は全国で見られ、北海道や九州でも音楽フェスによる地域活性化が報告されています。
音楽イベントの「光」と「影」
プラスの効果
- 経済の活性化:地元の宿泊、飲食、小売業が潤う
- 観光促進:町の魅力が伝わりリピーターが増加
- 地域文化の発信:伝統芸能や特産品を広めるきっかけに
- 住民同士のつながり:イベントを通じた協力で地域が一体に
課題やリスク
- 環境への負担:ゴミや騒音、交通渋滞の増加
- 地域住民との摩擦:生活環境への影響に対する不満
- 経済効果の偏り:大手業者に収益が集中する可能性
- ファンの負担:応援にお金を使いすぎる「推し活貧困」問題

持続可能なイベントのためにできること
音楽イベントの良さを広げるためには、次のような工夫が必要です。
- 環境対策:ゴミの分別、騒音・交通への配慮
- 地域との連携:住民説明会や協議で理解と協力を得る
- 経済効果の分配:地元商店と連携した企画(例:スタンプラリー)
- ファンのバランス感覚:無理のない範囲で楽しむ応援のあり方
まとめ
- ももクロのライブは新発田市で約6億4800万円、亀岡市では約3億4500万円の経済効果を生んだ
- 音楽イベントは地域の宿泊・飲食・観光を活性化させる
- イベントによる町のPRや文化発信のチャンスも大きい
- 一方で、環境問題や収益の偏り、ファンの負担といった課題もある
- 地域と連携し、持続可能な仕組みを作ることが今後のカギとなる
もし、あなたの町で音楽イベントを開くとしたら、どんな工夫をして地域を元気にしたいですか?地元の特産品や観光地を紹介する方法、ファンと地域の人が仲良くなるアイデアを考えてみましょう。
また、「推し活」とお金の関係についても考えることが大切です。限られたお小遣いの中で、どうすれば楽しく応援できるのか。これも立派な経済の勉強になります。音楽イベントの裏側には、多くの人の努力や仕組みがあり、それが地域を支えていることを、次にイベントに参加する時に少し思い出してみてください。