ドジャースがワールドシリーズ連覇:日米で拡大する野球ビジネス
ドジャースがワールドシリーズ連覇 山本連投、大谷「二刀流」で貢献 | 毎日新聞
米大リーグのワールドシリーズ(WS=7回戦制)第7戦は1日、トロントで行われ、ドジャース(ナ・リーグ)がブルージェイズ(ア・リーグ)を延長十一回の末、5―4で破って、WS2連覇を果たした。
2025年11月1日(日本時間)、ロサンゼルス・ドジャースがワールドシリーズ第7戦を延長11回5―4で制し、球団史上初の2年連続優勝となりました。山本由伸選手は終盤の無失点投球などでWS MVP、大谷翔平選手は打撃で複数安打を記録しました。
この出来事は野球という競技にとどまらず、放映権、スポンサー、グッズ、観光、資本市場へ波及します。
歴史的連覇と日本人選手の躍動
シリーズは3勝3敗で最終戦へ。ドジャースは延長11回に勝ち越し、5―4で勝利しました。山本選手は救援で無失点、ワールドシリーズMVPに選出。大谷選手は打者として複数安打と得点で流れを作り、投手としても短いイニングで役割を担いました。
日米プロ野球の経済規模と仕組み
野球の経済規模は日米で圧倒的な差があります。2024年シーズン、MLBの売上は約1兆8800億円、NPB(日本プロ野球)の推定は約2000億円で、9倍以上の差です。
選手の平均年俸もMLBが約7.5億円、NPBは約4700万円と大きな差です。アメリカでは放映権、スタジアムの多目的化などマネタイズの仕組みが進み、多様な収益源が確立されています。
一方、日本では親会社が興行を支える形式が多く、独立したスポーツビジネスとしては未発達な部分が残ります。
| 指標 | MLB | NPB | 差 |
|---|---|---|---|
| 年間売上 | 約1兆8,800億円 | 約2,000億円 | 9倍以上 |
| 平均年俸 | 約7.5億円(2024年) | 約4,700万円(同年) | 15倍超 |
スポンサー・グッズ・観光・市場
スポンサー:優勝やMVPは企業の広告価値と海外到達度を高めます。短期の株価は一定しませんが、中長期のブランド資産の積み上げに寄与します。
グッズとライセンス:優勝記念や選手記念の正規ライセンス商品は需要が伸びやすく、リーグ・球団・メーカーにロイヤルティ収益が入ります。
観光・イベント:現地観戦やパレード関連で航空・宿泊・小売の消費が増えます。
資本市場:著名選手の活躍はニュースの材料性を持ち、関連銘柄への関心が一時的に高まる場合があります。ただし株価は業績・金利・為替など多要因で動くため、因果の断定は不可です。
日本選手のグローバルな影響と関連銘柄
大谷翔平選手と山本由伸選手の活躍は、日米双方でスポンサー企業や関連ビジネスに大きな注目を集めています。ヤクルト・ANA・TOYO TIRE・ダイソーなどドジャースのスポンサーや、大谷選手の個人スポンサー(アサヒ、ヒューリック、デサント、セガサミー等)は「大谷関連株」として投資家の関心も高い状況です。
一般的に国際大会の好成績直後はスポンサー銘柄への短期資金流入が見られますが、2025年のシリーズにおいても中長期的な波及効果が続いています。

野球が社会や地域に与える視点
有名選手の活躍や国際大会の盛り上がりは、消費や観光、地域経済にも波及します。大谷選手のホームランや快挙がニュースになった日には、日経平均株価にも上昇傾向がみられるとの分析データも存在します。
スポーツスターが世の中を活性化し、人々に勇気と消費意欲を与える「社会的な経済効果」も確認されています。
まとめ
- ドジャースが史上初のワールドシリーズ連覇を果たし、日本人2選手が大活躍
- 山本由伸選手はMVP獲得、大谷翔平選手は二刀流でシリーズ制覇に貢献
- MLBの経済規模は日本の9倍以上で、収益構造の多様性も特徴的
- スポーツイベントの消費・広告・観光など、多面的な経済波及効果がある
今回のドジャース連覇や日本人選手の活躍から、スポーツと経済のつながりを考えてみましょう。なぜスター選手が活躍すると関連企業や地域経済が活性化するのでしょうか? 地元商店や観光地で大きなイベントが開催された場合、どんな経済効果があるのか、実際に近所の変化やニュースから調べてみるのも面白いはずです。
また、野球に限らず、サッカーや他のスポーツでも好成績が経済や社会にもたらすインパクトを比べてみてください。「なぜアメリカのプロスポーツはこんなに大きな市場になったのか?」「スポーツビジネスが地域や世の中にどう広がるのか?」といった問いを通して、自分だけの視点で“身の回りの経済”を探究してみることをおすすめします。

