【One Health Economy labo #06】 会社の「安さ・早さ」追求はどこまでアリ?
はじめに
「もっとコスト下げられませんか?」「納期、もうちょっと縮められませんか?」
会社の会議やメールで、よく飛び交う言葉です。
安さと早さは、お客さんにとっても、会社にとっても大事な武器。
でも、その裏側で、働く人の健康や、動物・環境、取引先の経営に、どんな影響が出ているかは、あまり話題になりません。
今回は、「会社の安さ・早さの追求」がつくる One Health Economy を、働く人・取引先・地球、お金の視点からいっしょに見ていきましょう。
One Health 特集記事一覧
「安く、早く」を求められる現場

ねえベアさん、ぴーちゃん。ワタシ、前の職場でよく「もっと安くならない?」って言われててさ。
「この価格じゃ通らないから、何とかして」って、毎回言われる側としては結構キツかったんだよね。

ボクも似たような経験があります。
「競合はもっと安い」「納期は明日までに」と言われると、つい無理をしてでも応えなきゃいけない気持ちになります。

そのときは、「お客さんが喜ぶし、売上も上がるし、会社のためにもなる」って思って頑張ってたけど、冷静に考えると、ワタシの睡眠時間とか、チームの余裕とか、だいぶ削れてたなあ…。

「安さ・早さ」を追いかけることで、
- 残業の増加
- 休みにくい雰囲気
- ミスや事故のリスク
などが高まってしまうこともありますね。

そうね。安さと早さは、お客さんには歓迎されやすいし、短期的には売上アップにもつながる。
でも同時に、人の健康資本をすり減らす方向にも働きやすいの。
そして、そのしわ寄せは、
- 自社の社員
- 取引先や下請けの現場
- 夜間・長距離の物流
など、見えにくいところに落ちていきがちなのよね。
誰の健康が、どこで削られている?

「安く、早くやれてすごいね」って言われると、ワタシ、ちょっと誇らしかったりもするんだよね。
でも、よく考えたら、その裏で自分がヘロヘロになってただけかもしれない。

ボクも、「あの案件、ぎりぎりで間に合わせました!」と報告すると、一瞬は評価されますが、その後の疲労感や体調不良は、誰もフォローしてくれないことが多いです。

そこには、「目に見える成果」にはスポットライトが当たるけれど、「目に見えにくい健康コスト」は裏方に押しやられる、という構図があるわ。
たとえば、
- 長時間労働で、睡眠不足やメンタル不調がじわじわ進む
- 休めない空気で、風邪や体調不良を無理して出社してしまう
- 事故リスクが高まるような無理なスケジュールが当たり前になる
といった、見えにくいプラスの経済効果があるわ。
こうしたことは、個人の問題に見えて、実は会社全体の生産性や医療費、社会保障費にも影響してくるの。

「安さ・早さ」を優先した結果、
- 欠勤や休職が増える
- ベテランが燃え尽きて退職する
- 育成コストがかさむ
など、長期的には会社の経済にもマイナスかもしれませんね。

つまり、ワタシたちの「がんばり」が、その場では会社を救ってるように見えて、長い目で見ると、健康資本とお金の両方をすり減らしてる可能性があるってことか…。
取引先と地球の健康は?

自分たちの会社だけじゃなくて、取引先とか物流の現場も、同じように「安く、早く」の影響を受けてるってことだよね。

そうですね。
「もっと安く仕入れたい」「納期を早めてほしい」という要求が続くと、下請け側の工場や店舗では、
- 人手不足の中での長時間労働
- 安い原材料に頼らざるをえない
- 安全対策や環境対策に回す余裕がない
といった状況が生まれやすいです。

よく「安さの裏側には誰かのがんばりがある」って言うけど、会社レベルでも、「安さのしわ寄せ」がどこかに行ってる感じだね。

それに、
- 24時間体制の物流
- 超短納期に対応するための緊急出荷
- 過剰な包装や小刻みな配送
などは、環境負荷やエネルギーコストの面でも大きなインパクトがあるの。
つまり、会社の「安さ・早さ」の追求は、自社の社員の健康資本だけでなく、取引先・物流・地球の健康資本にもつながっている、ということね。

ボクたちが「ちょっと無理な条件でも受けてしまう」ことは、結果的に、どこかの現場の人の睡眠時間や、安全対策や環境対策の予算を削っているのかもしれません。

ワタシたちの仕事のやり方が、どんな地球とどんな働き方を「標準」にしてしまうかを決めてるって考えると、結構重い話だなあ…。
じゃあ、どうやって「線」を引く?

でもさ、「うちは安さと早さで勝負してる会社だから」って言われたら、ワタシみたいな一社員にできることなんて、ほとんどない気もするんだよね。

ボクも、いきなり「もっと値上げしましょう」「納期を伸ばしましょう」とは言いにくいです。
お客さんも、競合との比較で判断していますし。

たしかに、価格や納期を根本的に変えるのは、経営やマネジメントの大きな判断になるわ。
でも、現場レベルでもできる「線の引き方」は、いくつかあると思うの。
たとえば、こんな工夫が考えられるわね。
- 「安全や法令違反につながる無理」は、きっぱり断るラインにする
- 「この価格・納期だと、これだけのリスクがあります」と、上司や相手にきちんと言葉で共有する
- チーム内で、「残業時間」「休日対応」のルールや目安を話し合っておく
- コストダウンの提案をするとき、働く人の負担や環境負荷も一緒に考える

なるほど。
「安く・早く」だけではなく、「安全・健康・環境も守れる範囲」を、一度チームで言語化しておくことが大事なんですね。

ワタシも、「とにかく何とかします!」って言うだけじゃなくて、「これ以上は健康にもミスにも影響出そうです」って、ちゃんと言えるようになりたいな。

それは、わがままでも怠けでもなくて、自分と身の回りの人たちの健康資本を守りながら、仕事を続けるための線引きなのよね。
会社のOne Health Economy を考えるって、かっこいいスローガンを掲げること以上に、「どこまでやるか・どこからはやらないか」を、現場で丁寧に決めていくことなのかもしれないわ。
今回のまとめ

今日の話を聞いて、ワタシ、「安くて早くてすごいね!」って言われるのがうれしくて、つい自分の健康を後回しにしてたなあって反省したよ。

ボクも、安さ・早さは大事ですが、
- 働く人の心と体
- 取引先の現場
- 物流や環境
にどんな負担がかかっているかを、一緒に考えないといけないと感じました。

今日のおしゃべりから見えてきたことを、少しだけ整理してみましょう。
自分の仕事の中で、「この安さ・早さは、誰のどんな健康と引き換えになっているだろう?」と、一度だけ立ち止まって考えてみてもらえたらうれしいです。
- 会社の「安さ・早さ」の追求は、短期的な売上アップと引き換えに、働く人の健康資本をすり減らすリスクがある。
- 無理な価格・納期は、自社だけでなく、取引先や物流現場、環境にも負担を押し付けることがある。
- 安さ・早さだけでなく、「安全・健康・環境も守れる範囲」を、チームや組織で言葉にして共有することが重要。
- One Healthな会社づくりは、「どこまでやるか/どこからはやらないか」という線を、現実的に引いていくことから始められる。
次回予告

安さと早さの話をしてたらさ、「そもそもワタシたちの働き方」そのものも、心と体と地球の元気にめちゃくちゃ関係してるなって思ってきたよ。
残業とかリモートとか、有休の取り方とかさ。

ボクも、長時間労働や在宅勤務、通勤や出張の有無など、「はたらき方」自体がOne Health Economyにどう影響するか、気になっています。

それなら、次回のテーマは「わたしたちの『はたらき方」と、心と体と地球の健康の話」にしましょう。
自分と家族、そして地球の健康資本を守りながら働くって、どういうことなのかを、一緒に考えていきたいわね。

