【One Health Economy labo #09】 豪雨・猛暑・クマ…「ちょっと不安な日常」とどう付き合う?

はじめに

ニュースで流れる「記録的豪雨」「観測史上最高の猛暑日」、そして「クマの出没情報」。
ここ数年、日本のあちこちで見かけるようになった見出しに、うっすらとした不安を感じている人も多いかもしれません。

気候の変化や、森と人の暮らしの境目の変化は、人の健康・インフラ・動物の行動・街のお金の使い方にまでつながる、まさに One Health Economy のテーマです。

今回は、「豪雨・猛暑・クマ」といった「ちょっと不安な日常」と、わたしたちの One Health Economy を、ベアさん(クマ)にも少し登場してもらいながら、いっしょに見つめてみましょう。

豪雨・猛暑、「昔と違うよね?」
ブルさん

ねえベアさん、ピーちゃん。ワタシさ、ここ何年かで、「あれ?雨の降り方、昔と違わない?」って本気で思ってるんだよね。
ゲリラ豪雨っていうか、バケツひっくり返したみたいな雨、多くない?

ベアさん
ブルさん
ベアさん
ピーちゃん

豪雨や猛暑は、同時にたくさんのところを揺さぶるの。

  • 人の健康(熱中症、心疾患、メンタルの不調)
  • 住まいの安全(浸水・土砂災害)
  • ライフライン(電気・水道・交通)の途絶
  • 農業や観光などの経済活動

「なんとなく不安…」の裏側には、こうした現実の変化が積み重なっているのよ。

ブルさん
「不安ニュース」が心と暮らしに落としていく影
ブルさん
ベアさん
ピーちゃん

気候変動や災害リスクに関する情報は、命を守るためにも大切。
だけど、受け取り方によっては、心の健康に負担をかけてしまう面もあるわ。

  • 未来への漠然とした不安
  • 「何をしても意味がない」と感じる無力感
  • ニュースを見るのがつらくなる感覚

こうした心の反応も、One Health でいう「人の健康」の大事な一部なの。

ベアさん

「知ること」と「不安になりすぎること」のバランスが難しいですね。

ピーちゃん

だからこそ、「不安で固まる」のではなく、「じゃあ自分にできる備えはなに?」「地域全体ではどんな対策が進んでいる?」という方向に、少しずつ視点を動かしていくことが大切なのよ。

クマはわかりやすい「サイン」
ブルさん
ベアさん

クマ代表としては、ニュースを見るたびに「名前が呼ばれてる…」みたいな気持ちになります。
ボクは人里に降りていく予定はないので、そのあたりはご安心ください…。

ピーちゃん

クマが人里に現れやすくなっている背景には、いくつかの長期的な変化があると言われているわ。

  • 人の住むエリアのすぐ近くまで、森が「せり出して」きている
  • 気候変動や季節のずれで、山の木の実が不作になる年が続く
  • 人口減少や高齢化で、里山の管理(草刈り・間伐・畑の手入れ)が行き届かなくなる
ベアさん

つまり、「クマが突然おかしくなった」のではなく、人の暮らし方と森との距離が、ゆっくり変わってきた結果なんですね。

ピーちゃん

そう。クマそのものが「悪者」なのではなく、人・動物・環境のバランスが崩れてきた“サイン”として、見えてきている部分があるの。

ブルさん
ベアさん

クマとしては、「ボクの仲間がニュースで大騒ぎになってごめんなさい…」という気持ちもありますが、
そのきっかけで、人と森の距離を考える人が増えるなら、少しうれしいです。

街のお金と「備え」に目を向けてみる
ブルさん
ベアさん
  • 豪雨対策:河川整備、砂防ダム、避難所の整備、ハザードマップ作成など
  • 猛暑対策:学校や公共施設のエアコン、打ち水や緑化、熱中症予防の啓発
  • クマなどの野生動物対策:電気柵、見回り、被害補償、情報発信

こうした対策には、自治体の予算(税金)や国の補助金が使われています。

ピーちゃん

「不安なニュースの向こう側には、どんな仕事とお金の流れがあるのか?」
そこに目を向けることも、One Health Economy を理解する上で大切なの。

ブルさん
  • インフラの修繕費が増える
  • 農作物の被害で食料価格が上がる
  • 観光地のイメージや来訪者数に影響が出る
ベアさん
不安とどう付き合う?わたしたちにできること
ブルさん
ベアさん
ピーちゃん

たとえば、こんなところから始めてみるのはどうかしら。

個人・家庭でできること

  • ハザードマップを確認して、豪雨や土砂災害のリスクを知る
  • 猛暑対策(こまめな水分補給、無理な外出を避ける、エアコン使用の工夫など)
  • 山や森の近くに出かけるときは、クマなどの出没情報をチェックする

地域や街とのつながりでできること

  • 防災訓練や、気候・野生動物に関する講習会があれば参加してみる
  • 自治体の広報やWEBで、「どんな対策にお金が使われているか」を見てみる
  • 「こういう備えを重視してほしい」という声を、アンケートやパブリックコメントで伝えてみる
ベアさん
ブルさん
ベアさん
ピーちゃん

「ちょっと不安な日常」とどう付き合うかは、ゼロリスクを目指すことではなく、「知る・備える・対話する」ことで、少しずつ One Health Economy を育てていくプロセスなのかもしれないわね。

今回のまとめ
ブルさん
ベアさん
  • 気候の変化が、人の健康やインフラだけでなく、経済やメンタルにも影響していること
  • クマのニュースは、「人と森の距離が変わってきたサイン」としても読めること
  • 不安と付き合うには、「知る→備える→街とつながる」のステップが大事なこと

という One Health Economy の視点を持てました。

ピーちゃん

今日のおしゃべりから見えてきたことを、少しだけ整理してみましょう。
ニュースで豪雨や猛暑、クマの話題を見かけたとき、「ただ怖い」だけでなく、「わたしたちの健康と街のお金、そして森との距離にどう関係しているんだろう?」と、ほんの少しだけ思いを巡らせてもらえたらうれしいです。

  • 豪雨・猛暑・クマの出没は、人の健康・インフラ・動物・経済に同時に影響する One Health なテーマ。
  • 気候や里山の管理、人と森の距離の変化が、災害リスクや野生動物との距離感を変えている。
  • 対策には、防災インフラ・熱中症対策・野生動物対策など、多くの公的なお金と仕事が関わっている。
  • 「ちょっと不安な日常」とどう付き合うかは、「知る・備える・街と対話する」ことで One Health Economy を育てることにつながる。
次回予告
ブルさん
ベアさん
ピーちゃん

それなら、次回のテーマは「1,000円で、人・動物・環境のどの健康をえらぶ?」にしましょう。
同じ1,000円でも、使い道によって人・動物・環境へのインパクトがどう変わるのかを、ベアさん(クマ)目線も交えながら、一緒に楽しく考えていきたいわね。