海の中にデータセンター?Microsoftの挑戦と今後

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データセンターというものを知っていますか。

データセンターは、たくさんのコンピューターが集まっている場所です。ここでインターネットの情報を保存したり、いろいろなサービスを動かしたりしています。みんながインターネットを使うとき、このデータセンターが大活躍しています。

そのデータセンターが海の中にあったのを知っていますか?コンピューターをたくさん使う場所が海の底にあるなんて、まるで映画の世界みたいですね。
MicrosoftがProject Natickという海底データセンターを作るプロジェクトをやっていたのです。今回はそのプロジェクトがどうなったのかを見てみましょう。

Project Natickって何?

Project Natickは、Microsoftが始めた特別なプロジェクトです。これは海の底にデータセンターを置くことで、自然に冷たい海水でコンピューターを冷やすアイデアです。2013年に始まり、2018年にはスコットランドの海に855台のコンピューターを沈めました。これらのコンピューターは25カ月間、海の中で動いていました。

どうして海の底に?

海底データセンターにはいくつかの良い点があります。
まず、海の水が自然に冷たいので、冷却費用が節約できます。さらに、地上に比べて空気の変化が少ないため、コンピューターが故障しにくいということもわかりました。実際に855台のうち、壊れたのはわずか6台だけでした。

Microsoftウェブサイトより
学んだこと

Microsoftはこのプロジェクトを通じて多くのことを学んだと言っています。特に、海底での安定した環境がコンピューターに良い影響を与えることがわかりました。
また、海底データセンターには活性酸素ガスが少なく、これも故障が少ない理由の一つです。この知識を使って、将来的にはもっと自動化されたデータセンターを作ることを考えています。

Project Natickの終了

しかし、Microsoftは最近、このProject Natickを終了することを決めました。プロジェクトのリーダーであるNoelle Walshさんは、「私たちは多くのことを学びましたが、今後は他の新しい方法を試す予定です」と話しています。Project Natickの成果は、他の技術開発に生かされるでしょう。

他の会社の取り組み

実は、Microsoftだけでなく中国のHighlander社も同じようなことをしています。海南島の沖に1,433トンの商用水中データセンターを作り、現在稼働しています。このように、海底データセンターの可能性はまだまだ続いていくかもしれません。

まとめ
  • Project Natickは海底データセンタープロジェクト
  • 海底データセンターは冷却費用の節約と安定した環境がメリット
  • Project Natickはたくさんの知識を得て終了
  • 中国の会社も同様の取り組みを進めている

たくさんのパソコンが集まるデータセンターは、パソコンの温度も上がります。それを冷やすためには大量の水を使うのです。
インターネットが発達して、Chat GPTのような生成AIが広まってくるにつれて、データセンターもたくさん必要になっています。そしてデータセンターのパソコンを冷やすためには水が沢山必要になっています。

パソコンと水不足。関係なさそうに思えるかも知れませんが、技術の発達が自然に及ぼす影響は決して切り離して考えることはできません。環境と技術の発達のバランスをうまくとることが、わたしたち「考えることができる」人間に必要なことではないでしょうか。

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