はじめに

教育資金の話は、「いくらかかるのか」「何を選べばいいのか」から考え始めると、かえって不安が大きくなりがちです。
この特集では、貯金・学資保険・投資・習い事といった個別の手段を比べる前に、教育とお金をどう整理して考えるかを、会話を通じて掘り下げていきます。
全10回を通して、家庭ごとの価値観や家計に合った「教育資金の考え方」を見つけることを目指します。それぞれの家庭において「納得できる」判断軸をつくるための特集です。

【特集:教育資金】#07 ちゃんなぜ判断に迷う? ― 教育資金で意見が分かれる理由

教育資金の役割分担や割合、金額イメージを整理すると、「これならウチも考えられる」という感覚が生まれます。ところが不思議なことに、しばらくするとまた迷いが戻ってくる家庭があります。
考え方が間違っているわけではありません。教育資金には、判断が揺れやすい“分かれ道”がいくつも用意されているのです。この回では、第6回で考えた設計を前提に、「どこで判断が狂いやすいのか」を整理します。

決めたはずなのに、不安がぶり返す瞬間
ブルさん
ベアさん
ピーちゃん
分かれ道① 情報が増えたとき
ブルさん
ベアさん
ピーちゃん

そのとき、多くの家庭は「前提条件の違い」を忘れてしまうの。
収入、支出、子どもの年齢、安心の置きどころ。それが違えば、最適な配分も違うわ。

ブルさん
分かれ道② 教育費の山が近づいたと感じたとき
ベアさん
ブルさん
ピーちゃん

そこが危ないの。山が近づくほど、感情が判断を上書きしやすくなる。冷静さが必要な場面ほど、感情が先に動いてしまうのよ。

ベアさん
分かれ道③ 比較し始めたとき
ブルさん
ベアさん
ピーちゃん

比較が始まると、教育資金は家計の問題ではなく、感情の問題に変わるの。ここで判断を変えると、後から「なぜ変えたのか」を説明できなくなりやすいわ。

ブルさん
判断が揺れたときの立ち止まり方
ブルさん
ベアさん
ピーちゃん

とてもいい整理ね。判断が揺れたときは、次の3つを確認してみて。

  • その不安は「情報」「焦り」「比較」のどれか
  • 今の設計を決めた理由を説明できるか
  • 見直す時期をあらかじめ決めているか
ブルさん
迷うのはおかしくない、大事なのは...
ブルさん
ベアさん
ピーちゃん

その考え方でいいのよ。迷うこと自体が失敗ではないの。「迷ったときに戻れる軸」があるかどうか。

軸っていうのは、“うちの教育資金はこう分ける”という自分のルールのことなの。
たとえば、守るお金は月18,000円で固定、増やすお金は月7,500円まで、動かせるお金は月4,500円で調整用
。こう決めておけば、SNSで別のやり方を見ても、教育費の話題で焦っても、すぐ全部を変えずに「まず元の配分に戻そう」と考えられるのよ。

今回のまとめ
  • 教育資金の判断は「情報・焦り・比較」で揺れやすくなる
  • 教育費の「山」が近づくほど、感情が判断を上書きしやすい
  • 判断を変える前に、理由を言葉にすることが大切
  • 見直す時期を決めておくと、迷いは小さくなる
ピーちゃん

教育資金で大事なのは、迷わないことではありません。迷ったときに戻れる考え方を持っていること。判断が揺れたら、間違いを探すのではなく、立ち位置を確認する。それができれば、家計は振り回されにくくなります。

次回予告「判断が揺れる3つの分かれ道」
ブルさん
ベアさん
ピーちゃん

次回は、習い事に目を向けてみます。塾や習い事をどう考えるか、一緒に整理していきましょう。