2023年の株式市場は?
こどものみんなも手続きをすれば買うことができる、株式。株が上がった、下がったという話を聞いたことがあるかもしれません。これは、2022年の※日経平均株価です。株式市場の格言に「とら千里を走る」(とらどしのときの株価は勢いがある)と言いますが、2022年の日本の株式市場は、勢いがありませんでした。
※日経平均株価
日本経済新聞社が、株式を売り買いする東京証券取引所プライムに上場する約2,000社から、売買がよく行われて、値段がある程度安定している225の会社の株式の値段をもとにした数字
技術、金融、消費、素材、資本財・その他、運輸・公共の6つの分類からバランスよく選ばれている
日本の株式は、円の価値が下がる「円安」になると、株の値段が上がると言われていますが、2022年はそうなりませんでした。
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なぜ円安だと株の値段が上がると言われているのでしょうか?
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日本の大きな会社は海外にモノを売る商売をしている事が多いので、そういう会社が海外でモノを売ったお金を日本円に交換すると、円高のときより多くなるから。
例)100ドルのモノを売る
円高 1ドル 100円の場合: 100ドル × 100円 = 10,000円
円安 1ドル 150円の場合: 100ドル × 150円 = 15,000円
円安のほうが5,000円多い
2022年の最初の取引日1月4日、そして1月5日には値段がどんどん上がり、2万9,332円。でも結局これが2022年で一番高い値段でした。
2月24日にはロシアがウクライナを攻撃。チャートを見ると2月後半から3月にかけて大きく値段が下がっていることがわかります。
株を持っている人たちが、戦争のような異常事態になると株を売ってお金に替えるので株価が下がるのです。
そしてアメリカでは3月に、コロナが流行してから2年間、お金を銀行に預けたときや銀行が貸すときの利息をほぼ0としていたのをやめることを決定。日本とアメリカの利息の差が広がって、世界では日本円を売ってアメリカドルを買う動きに変わりました。これが円安につながったのです。
12月終わりに、日本でも利息を上げる決定をしましたが、これで急に円高に。日経平均株価はこれを嫌がって、また株価が下がりました。※12月終わりのころのチャートを見ると下がっているのがわかります。
現在の日本の株価はアメリカなど世界の状態に大きく影響を受けることが多いと言えます。日本だけを見るのではなく、世界に目を向けることが、経済を見るのにも大切なのです。
この記事では、下の3つがポイントになると言っています。
1 . 働く人たちに払われるお金が増えていく可能性がある → 株価に良い
2 . 日本を含めて世界の経済が悪くなる可能性がある → 株価に悪い
3 . 日本銀行のトップが交代して、どんな方針で経済を動かすのか → 株価に良い?悪い? 今はわからない
今回はちょっとむずかしい話をしましたが、「世界の中の日本」に私たちは生きているのだということがわかってもらえたらじゅうぶんです。