卵が高くて買えない!アメリカではニワトリを飼う人が増えた?
卵価格高騰の米国、ニワトリ飼育に挑戦する世帯続出-自給自足目指す - Bloomberg
全米で続く卵不足と価格高騰を受け、多くの米国人が自宅でニワトリの飼育に挑戦している。
最近、スーパーで卵の値段が高くて驚いたことはありませんか?日本だけでなく、アメリカでも卵の価格が急上昇し、品薄状態が続いています。「それなら自分でニワトリを飼えばいい」と考える人も増えていて、アメリカでは家庭でニワトリを飼う動きが広がっています。
日本でも「エッグショック」と呼ばれる卵不足が大きな話題となっています。日本の飲食店でも、卵を使わない新しいメニューの開発や、ふるさと納税による調達などが進められています。
卵の値段が高くなった理由や、ニワトリを飼う人が増えている背景、そして身近な食品と経済の関係について考えてみましょう。
日本とアメリカで広がる卵不足と価格高騰
アメリカでは2024年から卵の価格が急激に上がり、1ダース(12個)で1300円を超える地域もあります。
日本でも2025年に入り、10個入りの卵が平均で約290円となり、1年前と比べて20%以上も上昇しました。スーパーでは卵の購入制限が行われたり、売り切れが続いたりする状況です。
原因は鳥インフルエンザとエサ代の高騰
卵不足の最大の原因は「鳥インフルエンザ」です。この病気が広がると、多くのニワトリが殺処分され、卵を産む数が大幅に減ります。供給が減ると、当然価格も上がります。
さらに、ニワトリのエサとなるトウモロコシや大豆などの価格も、世界情勢や円安の影響で2倍以上に上がっています。日本はこれらの飼料を輸入に頼っているため、影響を大きく受けているのです。
ニワトリを飼う人が急増!自給自足の広がり
アメリカでは、卵の価格上昇をきっかけに、家庭でニワトリを飼う人が増加しています。2025年には1100万世帯がニワトリを飼っており、2年前よりも28%も増えました。ニワトリを飼うには、ヒヨコやエサ、鶏小屋などの準備が必要で、年間の費用はおよそ4万5000円から6万円です。それでも「新鮮な卵を食べられる」「動物とふれあえる」などのメリットから人気が高まっています。
日本でも、卵不足をきっかけにふるさと納税を通じて卵を取り寄せる家庭が増えています。飲食店でも、卵を使わないメニューの開発が進められています。
卵不足が経済やビジネスに与える影響
卵は「物価の優等生」と言われるほど、これまで安定した価格を保っていました。しかし現在は、鳥インフルエンザ、エサ代の高騰、養鶏業の縮小などが重なり、卵が「貴重品」になっています。アメリカでは密輸や盗難も発生しており、政府は他国からの輸入で供給を安定させようとしています。
日本では、生産体制が回復するまでに1〜2年かかると見られており、家庭や企業は代替食材や仕入れルートの多様化で対応しています。

食べ物と経済のしくみを学ぼう
卵の価格変動には、「需要と供給」の関係、為替レート、国際情勢などが複雑に関わっています。普段何気なく買っている卵の背景には、社会や経済のさまざまな動きがあるのです。このように、身近な食べ物を通じて経済のしくみを知ることができます。
まとめ
- 日本とアメリカで卵不足と価格高騰が発生中
- 主な原因は鳥インフルエンザとエサの価格上昇
- アメリカではニワトリ飼育が広がり、日本でも同様の動き
- 飲食店や家庭での工夫が進んでいる
- 卵を通じて世界の経済や社会のつながりが見えてくる
卵の価格が変わる理由を考えることで、経済のしくみがぐっと身近になります。
「なぜ値段が上がるの?」「どうすれば安定するの?」といった問いを持つことで、物の価値や仕組みに興味が持てるようになります。スーパーで見かける商品の背景や、値段の変化に注目してみましょう。それが、未来のビジネスや経済を考える力につながるかもしれません。