
身の回りにあるものが、どのように私たちの生活につながっているか考えたことはありますか?
「働く人」「自動販売機」「外国の製品」など、毎日見ているものも、実は社会の仕組みや工夫がたくさん隠れています。今年の夏はそんな身近なテーマを自由研究にして、みんなが知らない「ひみつ」を見つけてみませんか?
どの研究も簡単に取り組めて、調べるうちにワクワクすること間違いなし!自分の目で調べて、周りに自慢できる自由研究を作りましょう!
身近な「はたらく人」にインタビューしよう

研究の目的
身の回りには、いろいろな仕事をしている人がいます。その人たちに直接話を聞くことで、普段見えない「仕事のひみつ」や「やりがい」を発見できます。自分が将来やってみたい仕事を考えるヒントにもなります。
なにがわかる?
- どんな仕事があるのか、どんな工夫や努力をしているのかがわかります。
- 働くことの楽しさや大変さ、社会のしくみを身近に感じられます。
調べ方のステップ
- インタビューする人を決める
- 家族や近所のお店の人、郵便配達員、バス運転手などを紙にリストアップします。
- 例:「スーパーの店員さん」「クリーニング屋さん」「お父さん」「おばあちゃん」など。
- あいさつとお願いの練習
- 「こんにちは。自由研究でお仕事についてお話を聞かせてください」と練習します。
- 保護者と一緒に練習すると安心です。
- 質問リストをつくる
- 「どんな仕事をしていますか?」
- 「仕事で楽しいことは何ですか?」
- 「大変なことは何ですか?」
- 「この仕事を選んだ理由は何ですか?」
- 紙に書き出して、質問ごとにメモ欄を作ります。
- 実際にインタビューする
- あいさつをしてから、質問を一つずつゆっくり聞きます。
- 答えてもらった内容を、短い言葉でノートに書きます。
- 緊張したら、保護者がそばで見守ってあげましょう。
- まとめる
- 聞いた内容を「まとめシート」に書きます。
- 例えば、「仕事の名前」「楽しいこと」「大変なこと」「工夫」などの項目ごとに表にまとめます。
- イラストや写真を貼ると見やすくなります。
保護者のサポート
- インタビュー相手の選定や連絡、質問内容の相談に協力してあげましょう。
- 子どもが緊張しているときは、やさしく声をかけて励ましてあげてください。
- まとめ作業では「どんなことが印象に残った?」と問いかけ、考えを引き出してあげましょう。
研究で参考になるサイト
町の自動販売機マップを作ろう

研究の目的
毎日見かける自動販売機にも、実は場所や売っているものに理由があります。自分の町を歩いて調べることで、身近な「商売の工夫」や「人の流れ」を発見できます。
なにがわかる?
- どこにどんな自動販売機が多いか、場所ごとの特徴がわかります。
- どんな人がいつ使うのか、社会のしくみや工夫を感じられます。
調べ方のステップ
- 調査の準備
- 家族と一緒に、調査するエリア(自宅周辺、学校の通学路など)を決めます。
- 市販の地図やGoogleマップを印刷して持っていきます。
- 自動販売機を探して歩く
- 歩きながら、自動販売機を見つけたら地図にシールや色ペンで印をつけます。
- 「ここは公園の入り口」「ここはスーパーの前」など、場所の特徴もメモします。
- 売っているもの・値段を記録する
- 飲み物の種類やお菓子、アイスなど、何が売っているかをノートに書きます。
- 値段も書きます(例:お茶120円、ジュース150円など)。
- 利用者や時間帯を観察する
- しばらく観察して、どんな人が使っているかをメモします。
- 例:「朝はサラリーマン」「夕方は小学生」など。
- まとめる
- 地図に「何が売っているか」「値段」「利用者の特徴」などを書き込みます。
- 表やグラフを作ると、場所ごとの違いが分かりやすくなります。
保護者のサポート
- 調査時は必ず同行し、安全を確保してください。
- 地図や記録用ノートの準備、観察ポイントの相談に協力しましょう。
- まとめの際は、グラフや表の作り方を一緒に考えてあげると自信につながります。
研究で参考になるサイト
家の中の「外国製品」を探してみよう

研究の目的
家の中にある物の多くが、世界のいろいろな国からやってきています。身近な物の「出身地」を調べることで、世界と自分の生活がつながっていることに気づけます。
なにがわかる?
- どの国の製品が多いのか、世界と日本のつながりが見えてきます。
- 物がどこから、どんな理由でやってくるのか、国ごとの特徴も発見できます。
調べ方のステップ
- 家の中の物をチェック
- 食品、服、文房具、おもちゃ、家電など、家の中のいろいろな物を集めます。
- 一つずつラベルやタグを見て「MADE IN ○○」や「原産国:○○」を探します。
- 国名をノートに記録
- 見つけた国をノートに書き出します。
- 例:「日本」「中国」「ベトナム」「アメリカ」など。
- 10個以上調べて、どの国が多いか数えます。
- 世界地図にまとめる
- 見つけた国を地図に色ぬりやシールで表示します。
- どの国の製品が多いか、ランキング表も作ってみましょう。
- 調べたことを深める
- なぜその国で作られているのか、インターネットや図書館で調べて特徴をまとめます。
- 例:「日本の文房具は品質が高い」「ベトナムの服は安くて丈夫」など。
保護者のサポート
- 家の中の物探しや記録、地図やシールの準備を手伝ってあげましょう。
- 「どうしてこの国で作られていると思う?」と問いかけ、学びを広げてあげてください。
- まとめ作業では、グラフや表の作り方を一緒に考えてあげると達成感が高まります。
研究で参考になるサイト
さいごに
- 観察や体験、データの記録や分析は、小学校高学年のみなさんにも挑戦しやすい自由研究の方法です。
- 実際に自分の足で調べ、時系列で比べたり、内容をグラフや表にまとめたりすることで、新しい発見や疑問が見えてきます。
- 便利なウェブサイトや動画教材も活用すれば、情報収集やまとめ方がさらに上手にできるようになります。
- 「地元スーパーの値引きシール」や「お金のない1日」「自分で決める時給」の研究を通じて、身の回りにある経済や社会の工夫、売る人・買う人の気持ちや工夫も感じ取ることができます。
- なぜその時間に値引きがされるのか、なぜ「お金」が必要なのか、どんなときに働くことがうれしいのか――そんな「なぜ?」を持つことが、自由研究を面白くし、もっと深い学びにつながります。
- ぜひ家族や友達とも話し合いながら、感じたことや考えたこと、発見したことを自分の言葉でまとめてみましょう。
社会や経済のしくみは、決してむずかしいものではありません。自分が体験し、考え、伝えることで、新たな視点や興味がどんどん広がっていきます。みなさんの自由研究が、生活や学びの新しい一歩になることを願っています。