おせちからアイスまで!成長するペットビジネス

ペット用豪華おせち、売れています 進む家族化、売り上げ年々増加 | 毎日新聞

 愛犬などにペット用のおせちを与え、正月気分を一緒に味わう飼い主が増えている。ペットの「家族化」が進む中で、家族の行事をペットと共に楽しむスタイルが浸透。1万円を超える高級おせちも続々と登場し、百貨店や料理店などもペット向け商品の販売に乗り出している。「おせちも一緒に?」と驚く人もいるかもしれない。

最近、ペット用のおせち料理が話題を集めています。ペットを家族の一員と考える飼い主が増えたことで、1万円を超える高級おせちが登場しました。
ペット用品店では、冷凍おせちや年越しそば、クリスマスケーキなどいろいろな商品が売られています。たとえば、2000〜4000円の冷凍おせちには「鶏肉と野菜のテリーヌ」や「サーモンのムース」が入っており、塩分が少なく、人も食べられる商品です。

イオンペット プレスリリースより
ペットの「家族化」とは?

「家族化」とは、ペットをただの動物ではなく、家族として接することを指します。たとえば、ペット用のかわいい洋服を買ったり、誕生日にケーキを用意したりすることです。室内でペットを飼う人が増えたことで、ペットと過ごす時間が長くなり、生活を共に楽しむ文化が広がっています。

東京農業大学の増田教授は、「ペットとの時間が増えるほど愛情が深まり、食事や旅行を一緒に楽しむのは自然な流れ」と話しています。また、人とペットが一緒に楽しめる商品が増えたことで、飼い主の負担が軽くなっているそうです。

ペット用おせちを選ぶ際の注意点

ペット用おせちは、ペット専用に作られた商品で、人間用の食品と混同して与えるのは危険です。特に、タマネギや塩分の多い食品は犬に有害で、これが原因で健康を害した事例も報告されています。
また、老犬には食べ過ぎに注意し、肥満や「正月太り」を防ぐことが重要です。商品を選ぶ際には、専門家が監修した安全なものを選びましょう。

ペットビジネス市場の成長

日本のペットビジネス市場は、この10年で着実に拡大しています。2014年の市場規模は約1.45兆円でしたが、2023年には約1.84兆円に成長しました。特に健康志向の影響で、プレミアムフードや高品質なペット用品が注目され、ペット保険やサービスの需要も増加しています。

一方で、犬の飼育数は減少しており、2013年の871万頭から2023年には684万頭に減少しました。一方、猫の飼育数は微増し、2013年の841万頭から2023年には907万頭に増えています。さらに、2020年度にはコロナ禍の影響でペットと過ごす時間が増え、関連商品の売り上げが前年比107.5%の成長を記録しました。

新しい商品:ペット用アイスの登場

2024年6月には、赤城乳業が「ワンワン君」というペット用アイスを発売しました。このアイスはペット栄養管理士が監修し、「北海道ヤギミルク」や「あまおういちご」など4種類の味があります。価格は6個入りで3,168円。ペットと飼い主が一緒に楽しむ新しい提案として注目を集めています。

未来のペット市場の展望

ペットの「家族化」による需要の増加は、今後も続くと予想されています。2020年度にはペット商品の売り上げが前年比107.5%と大きく伸びました。増田教授も「ペットと共有できる商品の多様化が進む」と述べています。ただし、飼い主はペットの健康を第一に考え、安全で適切な商品を選ぶ必要があります。

まとめ
  • ペット用おせちは、ペットを家族と捉える人々に支持されている
  • 室内飼育が普及し、ペットとの生活を楽しむ文化が定着しています。
  • ペット用食品は安全性が重視され、専門家が監修した商品を選ぶことが重要
  • ペットビジネス市場は成長を続け、新しい商品が次々と登場

ペット用おせちは本当に必要でしょうか?ペットを家族として扱う一方で、その背景や必要性を考えることも大切です。たとえば、「どんな行事をペットと共有したいか」「ペットにとって最適な商品は何か」を話し合い、家族全員で考えてみましょう。

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