TikTokの影響大!?ルーマニアの大統領選挙で何が起きた?
「TikTok動画が選挙結果に与える影響が大き過ぎる」としてルーマニア規制当局がTikTokの一時停止を要求、大統領選挙で親露・極右の無所属候補がTikTokで扇動し1位になったため - GIGAZINE
2024年11月24日から12月8日まで大統領選挙が行われるルーマニアで、極右・親ロシア派・無所属の候補が第1回投票で得票率1位だったことを受けて、ルーマニアの国家通信管理規制局(ANCOM)が、選挙プロセスの操作に関する国家機関による調査が完了するまで、ルーマニア国内におけるTikTokの一時停止を要求したと報じられています。
Tiktokを楽しんでいる人も多いのではないでしょうか。
そのTikTokが、なんとルーマニアの大統領選挙に大きな影響を与えたと話題になっています。なにが起きたのか、そしてTikTokの影響力が選挙にどれだけ大きい影響を与えたのか、考えてみましょう。
TikTokと選挙の関係
2024年11月に行われたルーマニアの大統領選挙で、カリン・ジョルジェスクさんという無所属候補がTikTokを使ってたくさんの支持を集めました。
もともと彼の支持率は5%しかなかったのに、TikTokの動画で急に人気が出て、最終的に第一回投票で1位になりました。この結果に対し、ルーマニアの規制当局は選挙の公平さを守るためにTikTokの一時停止を求めました。
TikTokの影響力
ジョルジェスクさんは、教会に行ったり柔道をしたりする普段の生活の様子をTikTokで公開していました。それが若者に人気を集め、「いいね!」は160万件を超えました。
しかし、動画にはボット(自動で「いいね!」をするプログラム)が使われていたとの疑いもあり、このことが選挙に影響を与えたかもしれないと言われています。
SNSと選挙の危険性
SNSは私たちの日常を楽しくしてくれます。ですが、選挙のような大事なことにも影響を与えることがあります。
ルーマニアでは、ジョルジェスクさんのキャンペーンに多くのインフルエンサーが関わり、政治的な広告だと分からないまま広がったため、短期間で彼の知名度が上がりました。
このため、ルーマニアの通信管理局はTikTokの一時停止を求め、選挙が公平に行われているか調査しています。
他の国々でも起こるかも?
ルーマニアでのことは、ヨーロッパ全体に影響を与えました。EUの議員たちは「ルーマニアでのTikTok利用は警鐘だ」とし、他の国々でもSNSを使った選挙操作の危険があると警告しています。これにより、私たちもSNSを使うときに気をつけるべきだと分かります。
アメリカと日本の選挙にもSNSの影響が?
2024年に行われたアメリカ大統領選挙と日本の兵庫県知事選挙でも、SNSが大きな影響を与えたと言われています。
アメリカ大統領選挙でのSNSの影響
2024年のアメリカ大統領選挙では、SNSが選挙に大きな影響を与えました。AIを使った偽情報やミーム(インターネットで広まる面白い画像や動画)が広まり、社会がバラバラになる原因となりました。偽の画像や動画が簡単に作られて広まり、人々の記憶に残り、選挙に影響を与えることがあるのです。
候補者たちはミームを使って若い世代の支持を集め、支持者との結束を強めました。
日本の兵庫県知事選挙でのSNSの影響
2024年に行われた兵庫県知事選挙でも、SNSが大きな影響を与えました。NHKの調査では、投票者が最も参考にした情報源は「SNSや動画サイト」で、「新聞」や「テレビ」より多かったことがわかりました。
選挙中、SNSで誤情報や相手陣営への中傷が広まり、選挙結果への不信感が生まれました。自民党の森山幹事長は、SNSの影響を分析し、次の選挙に向けて対策を考えると言っています。
まとめ
- ルーマニアの大統領選挙では、TikTokが大きな影響を与えた
- カリン・ジョルジェスクさんは、TikTokを使って多くの支持を集めた
- アメリカ大統領選挙や兵庫県知事選挙でも、SNSが選挙結果に影響を与えた
- SNSの影響で、選挙の公平さに疑問が生まれている
- EUはSNSが選挙に与える影響を心配しており、規制が必要だと考えている
SNSはみんなが使う楽しいツールですが、情報の正確さやその影響についても考える必要があります。
どうして多くの人が信じる情報が、必ずしも正しいとは限らないのでしょうか?また、SNSを通じてどのように人々の意見が変わるか、おうちでも話し合ってみてください。SNSの使い方を考えることが、これからの時代にとても大切ではないでしょうか。
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