「ゲーム会社」なのに「投資会社」?コーエーテクモ襟川会長の投資テク
コーエーテクモHD、25年3月期決算は売上高1%減、営業益12%増 的確な運用で営業外収支は過去最高 「AAAスタジオ」が『ゼルダ無双 封印戦記』を開発中 | gamebiz
コーエーテクモホールディングス<3635>は、4月30日、2025年3月期の連結決算を発表、売上高は前年同期比微減となったものの、自社パブリッシングの新作が増加し、バックカタログなどのダウンロード販売が伸長したことに加え、運営タイトルのコスト削減を進めたことなどで2ケタ超の営業増益を達成した。なお、金融市場を注視しながら機動的な運用を行ったことで、営業外収支と経常利益、最終利益は過去最高を更新し…
「信長の野望」や「三國志」で有名なゲーム会社コーエーテクモホールディングス。しかし、近年注目されているのはゲームではなく、会長・えりかわ恵子さんの投資の才能です。2025年3月期には、投資だけで179億円の利益を上げ、本業の利益を超えました。なぜゲーム会社の会長が投資でこれほど成功しているのでしょうか?
投資で本業以上の利益を出す企業
コーエーテクモの2025年3月期決算によると、営業利益は321億円、売上高は831億円でした。一方、投資による利益は179億円に達し、営業利益の半分以上を占めています。2024年3月期も投資で357億円の収益を上げており、継続的に高い成果を出しています。
襟川会長は、過去7年連続で黒字を続けており、「負け知らずの投資家」としても知られています。2022年には株式売買だけで141億円の利益を出し、「ゲーム会社が投資をしているのではなく、投資会社がゲームを作っている」とまで言われるようになりました。

投資の女王・襟川恵子会長の実力
襟川会長は、会社の資産約1,600億円を管理し、株式・社債・国債など多くの投資先に分散しています。市場の動きを読み、売買のタイミングを見極めて利益を生み出しています。2024年には株式の売却益と債券の利息収入が大きく貢献しました。
ただし、リスクもあります。2023年にはクレディ・スイスのAT1債で41億円の損失が出ましたが、それでも全体では大きな黒字を維持しています。この安定した成果が、経営者としての信頼にもつながっています。
ゲームと投資のバランスが企業の強みに
ゲーム事業は時期によって業績が変動します。2025年3月期の第3四半期では、売上や営業利益がやや減少しましたが、投資収益のおかげで経常利益と純利益は過去最高レベルを維持しました。
このように、投資益が会社の安定と成長を支えており、「本業が投資、ゲームは副業」とも言われるほどです。収益の柱が複数あることで、企業の強さが増しています。

他社も注目する資産運用の重要性
最近では、さわかみ投信など他の企業も「次の成長のために投資を強化する」と発表しています。コーエーテクモのように、事業以外で安定した収益を確保することは、将来の企業経営において重要な要素になってきています。
まとめ
- コーエーテクモは、投資で毎年大きな利益を上げている
- 襟川会長は1600億円を運用し、7期連続で黒字を達成
- ゲーム事業が不調なときも、投資益で全体を支えている
- 投資が会社の収益の柱になっている
- 他の企業も資産運用を強化し始めている
投資でお金を増やすことは、会社だけでなく私たちにも役立つ知識です。コーエーテクモのように、リスクを分散して運用する方法を学ぶことで、自分の将来に役立つ選択ができるようになります。
みなさんも、「お金が働く」ってどういうことだろう?と考えながら、自分でも調べてみてください。知ることが第一歩です。