テスラ株14%急落の裏側!マスク氏とトランプ大統領の対立が激化

アメリカのトランプ大統領とテスラCEOのイーロン・マスク氏は、かつて協力関係にありました。しかし2025年に入り、両者の関係は急速に悪化し、SNS上では激しい言い合いが続いています。この対立はテスラの株価や電気自動車(EV)業界全体にどのような影響を与えているのでしょうか?
2人の関係の変化、株価の動き、EV市場への影響、そしてテスラのこれからについて考えてみましょう。

トランプ大統領とマスク氏の関係の変化

協力から対立へ
2024年の大統領選挙では、マスク氏がトランプ大統領を公に支持し、政府の効率化を目指す活動にも参加していました。しかし2025年5月末、トランプ政権が進める税制・歳出法案をめぐって意見が分かれます。マスク氏はこの法案を「不当な利益誘導」と非難し、SNSで強く反発しました。
これをきっかけに、両者の関係は急速に悪化し、マスク氏は政権の役職を辞任しました。

SNSでの応酬
2025年6月、マスク氏は「私がいなければトランプは当選できなかった」と投稿。これに対し、トランプ大統領は「非常に失望した」とコメントし、政府による補助金や契約の打ち切りを示唆しました。SNSを通じた応酬が続き、両者の対立は決定的なものとなりました。

テスラ株とEV市場への影響

株価の急落
2025年6月5日、両者の対立が明らかになると、テスラの株価は1日で14%下落しました。時価総額は約22兆円も減少し、アメリカの主要自動車メーカー3社の合計を超える損失となりました。投資家たちは、テスラの将来性に不安を感じ始めています。

EV補助金廃止の動き
トランプ政権は、EV購入時の最大約110万円の税額控除を2025年末で終了する法案を進めています。マスク氏はこれまで補助金廃止を支持していましたが、対立の影響でEV支援策が今後も続く可能性は低くなりました。その結果、EV市場全体の成長スピードに影響が出るかもしれません。

テスラの新たな挑戦と課題

ロボタクシー計画への影響
テスラはテキサス州オースティンで自動運転タクシー「ロボタクシー」の導入を計画しています。しかし、トランプ大統領が州知事に圧力をかけることで、計画が遅れる可能性も出ています。政治の動きが新技術の普及に影響を与える例といえるでしょう。

関係修復の難しさと新党の動き
両者は関係修復に前向きではありません。トランプ大統領は「マスク氏と話す予定はない」と述べ、マスク氏は「アメリカには新党が必要だ」とSNSに投稿。アンケートでは8割以上が新党設立に賛成しており、対立が今後も続く可能性は高いと考えられます。

まとめ
  • トランプ大統領とマスク氏の関係は、2025年に入り対立に発展
  • テスラ株は急落し、EV業界にも不安が広がっている
  • 補助金の廃止やロボタクシー計画の遅れなど、政治の動きが企業活動に大きく影響
  • 両者の和解は難しく、対立は長期化する見通し

これからの社会では、政治家や企業リーダーの発言が経済や技術の進み方に大きな影響を与えることがあります。ニュースを見たときに「なぜそうなったのか」「自分だったらどう思うか」と考えることが、社会を理解する力につながります。電気自動車やAIのような新しい技術が、どのように政治や社会と関わっているのかを自分なりに調べてみることが、未来を切り開く第一歩になります。