政治家は「賃金上げる」と言うけれど… 最低賃金引上げと会社経営
最低賃金1500円「高すぎる」 衆院選の与野党公約に悲鳴 年89円増額で人件費膨張 - 産経ニュース
衆院が9日、解散した。与野党が経済政策の要と訴えるのが最低賃金の引き上げで、「時給1500円」を目標に据える。ただ、自民や公明の主張のように2020年代に達成…
給料が上がることは、働く人にとってうれしいことです。でも、その分、会社の経営が苦しくなることもあります。特に、たくさんの人が働いている中小企業では、給料を上げると人件費が増えて、会社が利益を出せなくなることがあります。
このような「給料は上がってほしいけど、会社がつぶれては困る」というむずかしい状況について、考えてみましょう。
選挙前の各政党の「約束」
最近、政府や政党が「最低賃金を1500円に引き上げるべきだ」と話しています。
与党も野党も、最低賃金を上げることを公約にしていますが、選挙前になるとこういった「うれしい約束」をすることが増えます。最低賃金を上げると、働いている人にとってはとても良いことなので、有権者の支持を集めやすいです。ですが、実際にその約束を守るためには、中小企業への負担が増えることを考えたり、政府がもっとサポートをしなければいけないので、簡単ではありません。選挙のために言われる約束が、本当に実現できるかどうかをしっかり見ておくことが大事です。
最低賃金ってなに?
最低賃金というのは、働く人がもらえる最低限の給料のことです。今年2024年10月に全国平均1055円に引き上げられましたが、2020年代中に1500円まで上げるには、毎年約89円も引き上げなければなりません。これは特に、中小企業にとって大きな負担となる可能性があります。
関西の多くの中小企業では、もし急激に給料を上げることになったら、経営が厳しくなってしまうと心配されています。給料が上がると、人件費が増えて会社が利益を出せなくなり、最悪の場合、会社が潰れてしまうこともあります。
どうして給料を上げるの?
給料が上がると、働く人がもっと物を買えるようになります。お店や企業もその分、たくさん商品を売れるようになるので、経済全体が元気になると考えられています。また、物価が上がるときには、給料も上げないと生活が苦しくなってしまいます。だから、物価の上昇に合わせて給料を上げることは重要なのです。
でも、会社が困ることも…
特に小さな会社にとって、給料を上げるのは簡単ではありません。大きな会社とちがって、もうけが少ないことが多いので、給料を増やすとその分、会社のお金が少なくなってしまいます。日本には、99%以上がこうした小さな会社です。そして、その多くは給料を上げるための余裕があまりありません。もし会社が給料をたくさん払って、お金がなくなってしまったら、会社がなくなってしまうかもしれません。
どうやって解決する?
この問題を解決するためにいくつかの方法があります。たとえば、会社がもっと効率よく仕事をできるようにコンピューターを使ったり、機械を取り入れることがあります。また、国が小さな会社を助けるために、特別なお金を出したり、税金を少なくしたりすることも必要になるかもしれません。さらに、物を売る値段を少し上げて、そのお金を給料に使うことも考えられます。
給料が増えることのいい点と悪い点
給料が増えることは、働く人にとってとても良いことです。でも、そのために会社のお金が少なくなってしまうと、会社がうまくいかなくなる可能性もあります。特に小さな会社では、これが大きな問題になることがあります。だからこそ、働く人と会社の両方がうまくやっていくために、いろんな工夫が必要です。
まとめ
- 最低賃金は、国が決めた働く人が最低限もらえる給料のこと
- 給料が上がると、働く人の生活が豊かになり、経済が元気になることが期待される
- 中小企業にとっては、給料を上げることが難しく、会社の経営が厳しくなる場合もある
- 解決策として、デジタル化や省力化、政府の支援、価格の引き上げなどが必要
給料が増えることは、働く人にとっていいことです。でも、会社が続けられなくなったら、働く場所がなくなってしまいます。みなさんは、どうすれば会社も働く人も助け合ってうまくいくと思いますか?もし自分が会社を作るとしたら、どんなことを考えながら経営をするか、想像してみましょう。
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