【2025年10月】最低賃金1,121円に!でもコーラは200円超え?

「お~いお茶」などドリンク・リーフ製品195品を値上げ、改定率は+2.4~22.2%、10月1日から/伊藤園 | 食品産業新聞社ニュースWEB

伊藤園は、一部の飲料製品とリーフ製品のメーカー希望小売価格および出荷価格を10月1日から改定する。改定率は+2.4~22.2%。6月25日に発表した。 ドリンクでは、「お~いお茶 濃い茶」(600mlPET)は180円か...

2025年10月から、私たちの生活に大きな変化が訪れます。全国で最低賃金が過去最大規模で引き上げられ、すべての都道府県で時給が1,000円を超えます
一方で、飲料や食品の値段も相次いで上がり、自動販売機のペットボトル飲料は200円を超える時代に入ります。「給料は増えるけれど、出費も増える」――この現象はなぜ起こるのでしょうか。

最低賃金が過去最大の引き上げに

2025年10月から最低賃金が大きく引き上げられます。全国平均の時給は66円アップして1,121円となり、統計開始以来最大の上げ幅です。すべての都道府県で最低時給が1,000円を超えるのは初めてのことです。
東京都は1,226円、神奈川県は1,225円となります。アルバイトをする高校生や大学生、パートで働く人々にとって、収入増につながる明るいニュースです。

飲料や食品の値上げラッシュ

しかし、賃金アップの一方で飲料や食品の値段も大きく上がります。大手飲料メーカーは500mlペットボトルの価格を引き上げ、自動販売機で200円を超える商品が当たり前になります。

メーカー主な商品値上げ後の価格(目安)
コカ・コーラコカ・コーラ、爽健美茶など約200円超
アサヒ飲料三ツ矢サイダー、カルピス約216円
キリン午後の紅茶、生茶約200円
サントリー天然水、伊右衛門約190円
伊藤園お~いお茶、むぎ茶約180円

さらに、納豆やごはんパックなど身近な食品も相次いで値上げされます。10月だけで3,000品目以上の食品が値上げされる見込みで、家計への影響は避けられません。

なぜ給料と物価は同時に上がるのか

最低賃金の上昇により、企業は従業員への支払いが増えます。その費用を補うために、商品価格を上げる必要が出てきます。また、原材料や輸送費も円安やエネルギー価格高騰の影響で上がっており、価格に反映されています。
つまり、賃金アップが物価上昇につながり、物価上昇がさらなる賃金アップを求める流れを作っているのです。

その他の生活への影響

今回の改定では、最低賃金だけでなく生活全般に影響があります。例えば、一部の高齢者医療費や自動車保険料が上がる一方で、企業には柔軟な働き方の導入が求められています。社会全体で暮らしを支える仕組みが見直されているのです。

まとめ
  • 最低賃金が全国で1,000円超に上昇し、働く人の収入が増える
  • 飲料や食品の値段が相次いで上がり、支出も増加
  • 賃金上昇と物価上昇は相互に影響し合う仕組み
  • 医療費や保険料の増加、働き方改革など生活全般に変化

給料が上がっても、物価も同時に上がれば生活は楽になりにくいです。名目賃金(給料の金額)が増えても、実質賃金(買えるモノの量)が減ることもあります。
例えば、時給が10%上がっても、飲料が20%値上がりすれば得をしているとは限りません。みなさんも自分の周りの商品やサービスの値段を観察し、「給料と物価の関係」を考えてみてください。経済のニュースがぐっと身近に感じられるはずです。