実質賃金がマイナスでもがんばる企業の工夫
4月の基本給など所定内給与 前年同月比2.3%増も 実質賃金はマイナス続く「毎月勤労統計調査」 | NHK | 物価高騰
【NHK】ことし4月の働く人1人当たりの基本給などにあたる所定内給与は前の年と比べて2.3%増加し、およそ30年ぶりの高い伸び率と…
4月の給料が30年ぶりに大きく増えたけれど、物価の上がり方がそれ以上で、実際のお金の価値は減っています。
実質賃金とは、給料から物の値段の変動を差し引いたもので、例えば、同じ1000円でもモノの値段(物価)が上がると買えるものが少なくなります。せっかく30年ぶりに給料が上がっても、それ以上に物価が上がっているのです。
4月の給料が増えたけど…
ことしの4月、働く人の基本給などが前の年と比べて2.3%増えました。これは約30年ぶりの大きな増加です。でも、物の値段が上がっているため、実際の生活で感じるお金の価値(実質賃金)は0.7%減りました。これは25か月連続で減っています。
給料と物価の関係
厚生労働省によると、春の労使交渉(働く人たちが会社に給料を上げてもらうように話し合うこと)で多くの企業が給料を上げましたが、物の値段がそれ以上に上がっています。特に小さな会社では、給料がどれくらい上がるのかまだわかりません。
ユニークな工夫
千葉県で焼肉店を経営する会社では、このチップをもらえるアプリを使っています。このアプリでは、お客さんが従業員に感謝の気持ちをチップとして渡せます。チップは月末に現金に換えられ、給料に上乗せされます。
この会社は他にも、配膳ロボットを使って仕事を効率的にしたり、大きな冷凍庫を設置してお肉の仕入れ値を下げたりしています。こうした努力で、社員とアルバイトの給料を少しずつ上げることができました。
企業の中には、給料が物価の上がり方に追いつかないため、チップをもらえる専用アプリを導入するところもあります。
チップとは、お客さんがサービスをしてくれた人に感謝の気持ちをお金で表すことです。日本ではあまり見られませんが、海外ではよくある習慣です。
同じように、あるスーパーマーケットチェーンが「ありがとうカード」を導入し、働く人が頑張ったことに対してお客さんからの感謝の言葉をもらえる仕組みを取り入れました。働く人たちを助けるために工夫をしている会社は他にもあるので、調べてみるのもよいでしょう。
まとめ
- 4月の給料は約30年ぶりに大きく増加
- 物の値段が上がり、実際の生活で感じるお金の価値は減少
- 一部の会社はユニークな工夫で給料を補う
- チップアプリを使って従業員の給料をサポート
おうちの人と「なぜ給料が増えても生活が楽にならないのか」や「会社がどのようにして従業員を助けているのか」について、そしておうちの体験談も聞いてみましょう。
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