日経平均株価、34年ぶりに過去最高を更新!

日経平均株価 史上最高値更新 株式市場で何が 専門家やエコノミストはどう見ているのか【経済コラム】 | NHK | コラム 株・円相場

【NHK】日経平均株価が、バブルの絶頂期につけた史上最高値を更新しました。日本企業の好調な業績や、企業の変革への投資家の期待などが…

1月のはじめに、「日経平均株価、33年11ヶ月ぶりに高値」という記事を紹介しました。
※日経平均株価とは、日本経済新聞社が東京証券取引所「プライム市場」に上場する銘柄からバランスなどを考えて選ばれた日本の産業を代表する225社の平均株価

日経平均株価、33年11ヶ月ぶり高値!

みなさんのおうちの方は株式投資をされているでしょうか? 2024年1月11日、東京の株式市場では約34年ぶりの出来事がありました。日経平均株価という、いろいろな会社の株の値段の平均数字が、1990年のバブル期以来、33年 […]

さて、2024年2月22日は日本経済にとって記念すべき日になったと言っても良いでしょう。1989年12月29日から34年後に、ついに過去最高値となったのです。

1989年12月29日 38,915円
2024年02月22日 39,098円

過去最高値を超えるまで、ここまで34年かかりました。小学5年生11歳だった私が45歳のおじさんになるまでかかったのです。

なぜ今年になって株価がこんなに上がったのでしょう。記事ではいろいろな理由が重なって上がっていると言っています。

  • 【アメリカの株高】 ハイテク株上昇 ダウ平均株価が史上最高値更新
    アメリカでもNYダウという、日経平均株価と同じようなものがあります。アメリカも、例えばAIを動かすために必要な半導体という部品を作るような高度で最先端の技術(ハイテクノロジー)を持つ電子機器や精密機械を作る会社やGoogle、マイクロソフトといったインターネットテクノロジーを使ったサービスの会社などが、もうかっていて、この先1年もとてももうかりそうという予想から、NYダウは過去最高値をどんどん更新しています。
    日経平均株価は、「アメリカが上がれば日本も上がる」というように、NYダウと同じような動きをすることが多いのです。
  • 【堅調な企業業績】 3期連続最高益の見通し(東証プライム市場)
    日本の大企業の多くも、今までで一番もうかっていたり、この先1年も過去最高に利益(もうけ)が出る予想を出しています。
  • 【企業の構造改革への期待】 東証が改革要請 株主還元も活発に
    株式を売り買いする場所、東京証券取引所(東証)が、株式上場している会社に、もっと配当金を払ったり、株価を上げる努力をするようにお願いをしています。守れないと上場はやめないといけなくなるかもしれない、ということもあり、配当金をふやしたり自分たちで株を買ったりしているのです。
  • 【円安】 1ドル=150円前後で推移 輸出企業の収益底上げ
    円安になると、海外に商品やサービスを輸出する会社は売れやすくなるので、もうけが増えやすくなります。輸出をたくさんしている会社の株価の多くは、この2年くらいで上がっています。
  • 【日銀の金融政策】 日銀「マイナス金利解除後も緩和的な金融環境」
    日本銀行(日銀)は、お金を貸したり借りたりするときにつく利息(金利)を今すごく低くしていまが、これをそろそろ上げようとしていると言われています。金利が上がると、株に投資するより銀行にお金を預けるほうにお金が流れやすくなります。だけど、日銀は「金利は上げるかもしれないけど、そんなに厳しくしないよ。」と言っています。だから安心して株を買う人が増えたのです。

その他、中国の景気が悪くなっているので、これまで中国に投資していた人たちが日本に投資先をうつしたとも言われています。日本の株は日本の人だけが買っているわけではなく、外国人投資家もたくさんいるのです。

専門家たちはこの株価の上昇についていろいろな意見があります。
大和総研の熊谷亮丸さんは、株価が高すぎるわけではなく、これからも上がる可能性があると言っています。
しかし、野村総合研究所の木内登英さんは、今の株価の上昇は一時的かもしれないと警告しています。
一橋大学の伊丹敬之さんは、企業がもっと投資をして成長すべきだと言っています。

この株価の最高値更新は、日本経済にとっていい知らせですが、これからも企業が成長し続けるかどうかが大切です。ぜひ日経平均株価がどこまで高くなるのかをおうちの方と一緒に注目してみてください。