庶民の味が高級に!タコの値段が上がっている理由とは
大阪の名物であるたこ焼きがピンチです。昔はみんなが気軽に楽しめる食べ物でしたが、最近はタコの値段が上がってしまい、簡単に買えなくなりつつあります。
なぜタコの値段がこんなに上がっているのでしょうか?
どうしてタコの値段がこんなに高いの?
タコは日本の料理にとって大切な食材です。しかし、最近スーパーでのタコの値段がとても高くなっています。
タコの値段は、2016年7月には100グラムあたり267円でしたが、2024年9月には452円に上がりました。これは約1.7倍の増加です。この値上がりの背景には、タコの漁獲量が減っていることや、世界的な人気が高まっていることが影響しています。
タコは今やマグロと同じか、それ以上に高級な食材になっています。その理由はいくつかあります。
タコの量が減っている
ここ10年でタコの量が大きく減っています。たとえば、明石市でのタコの漁獲量は10年前の5分の1になってしまいました。その原因は、気候の変化やタコの取りすぎ、漁場の変化などです。長年タコ漁をしている松本さんは、「昔は一度で30匹くらい釣れたけど、今は数匹しか釣れない」と話しています。
世界中でタコの人気が急上昇
もう一つの理由は、世界中でタコの人気が急に高まっていることです。昔は「悪魔の魚」と呼ばれて、あまり食べられていなかったタコですが、最近はその美味しさが認められ、多くの国で食べられるようになりました。そのため、海外の人たちがたくさんのタコを買うようになり、日本の消費者がタコを手に入れにくくなっています。
輸送費の上昇
タコの輸送にかかる費用も上がっています。たとえば、パレスチナの情勢が悪くなったことでスエズ運河を通らずにアフリカを回る船が増え、その分輸送時間と費用が増えています。こういったことが重なり、タコの値段は10年前の約2倍にもなっています。
たこ焼きの材料も値上がり中
たこ焼きを作るための材料も値上がりしています。
- 小麦粉:世界中で生産量が減り、輸送費が上がったことや、円安の影響で輸入価格が上がっています。
- 卵:飼料の値段が上がったり、鳥インフルエンザの影響で供給量が減ったりしています。
- キャベツ:天候が不安定だったり、生産量が減ったりすることで値段が変動しています。
- ソース:原材料の値段が上がり、輸送費も高くなっています。
これらの材料の値段が上がることで、たこ焼きを作る費用も増え、最終的には販売価格も上がるかもしれません。たこ焼きや明石焼きなどの地元の名物にとっては大きな問題です。多くのお店はできるだけ値上げしないように努力していますが、材料費が上がり続けているため、これからも値段が上がる可能性があります。
他の海産物も値上がり中
タコ以外にも、最近値段が上がっている海産物があります。
- サンマ:海水温が上がって漁獲量が減り、さらに世界的な需要が増えたため
- ウニ:海の環境が変わり、ウニが住む場所が減ってしまっている
- メロ(銀ムツ):海外での需要が増え、日本での供給が減ったため
- スルメイカ:漁獲量が減り、燃料費が高くなったことや円安の影響
まとめ
- タコの値段が上がっている理由は、漁獲量の減少、世界的な人気の高まり、輸送費の上昇など
- タコの値段は2016年から2024年にかけて約1.7倍に上がった
- 他の海産物も漁獲量の減少や需要の増加で値段が上がっている
- たこ焼きの材料も値上がりしているため、作る費用や販売価格が高くなる可能性がある
タコの値段が高くなることで、私たちの食卓や地域の文化にも大きな影響があります。今後、タコがもっと高級な食材になったら、たこ焼きの代わりに他の食材を使った新しい料理が生まれるかもしれません。
みなさんは、どうやってタコを守り、たこ焼きを未来に残していけると思いますか?
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