ICカード不要!?大阪メトロの「顔パス改札」で2025年万博対応

ICOCAやSuicaより「圧倒的に便利」?--ウォークスルー改札、大阪メトロが25日運用開始 - CNET Japan

同改札機は、「圧倒的に便利な改札」の実現を目指す大阪メトロ向けに、顔認証システムの構築をパナソニック コネクトが、顔認証改札機の製造を高見沢サイバネティックスが担当した。

電車に乗るとき、ICカードや切符を探す手間がなくなったら便利だと思いませんか?
大阪メトロでは、利便性向上と駅の混雑緩和を目的に、3月25日から「ウォークスルー型顔認証改札」の本格運用を開始します。乗客は立ち止まることなく、顔認証だけで改札を通過できます。全134駅のうち130駅に設置され、既に多くの利用者が体験しています。

この新技術により、朝のラッシュ時もスムーズな移動が可能になり、手ぶらで通過できる利便性が注目されています。

最新技術が支える未来の改札

高精度な顔認証技術
この改札には、パナソニック コネクトの顔認証技術が採用されています。歩きながらでも瞬時に顔を認識し、立ち止まることなく通過できるのが特徴です。
また、カメラの撮影範囲は改札機の前後約30cm以内で、撮影データの録画や保存は行われません。認証後は即座に顔データが削除され、サーバーにも蓄積されないため、プライバシー保護の対策が講じられています。

未来を感じさせるデザイン
改札機は高見沢サイバネティックスが製造し、近未来的なデザインを採用。駅の雰囲気を一新し、これまでの改札機とは異なる新しい体験を提供しています。

どうやって使うの?利用方法と注意点

簡単な登録手順
この顔認証改札を利用するには、以下の手続きが必要です。

  1. 「e METRO」アプリをダウンロードし、会員登録する
  2. e METRO会員サイトで顔画像を登録
  3. デジタル乗車券をアプリで購入
  4. 顔認証改札の利用設定を行う
  5. 顔認証改札機を通過する

現時点での対応範囲
現在、利用できるのは「Osaka Metro 26時間券」「Osaka Metro 48時間券」などのデジタル乗車券のみです。ICカードや定期券では利用できず、一部の駅ではQRコードを使う必要があります。

2025年大阪・関西万博に向けた技術革新

この新しい改札システムは、2025年に開催される大阪・関西万博を見据えた取り組みの一環です。万博期間中は、以下の4つの乗車方法が提供される予定です。

  1. 交通系ICカード
  2. QRコードを活用したデジタル乗車券
  3. クレジットカード等のタッチ決済
  4. 顔認証システム

これにより、国内外のさまざまな利用者に対応し、スムーズな移動をサポートします。

交通の未来:ICカードから顔認証へ

コスト削減と利便性向上
交通事業者が顔認証を導入する理由の一つは、ICカードシステムの維持・更新にかかる高額な費用です。全国交通系ICカードの更新には数億円から数十億円が必要とされ、経営負担が大きくなっています。そのため、コスト削減と利便性向上の両方を実現する新技術の導入が進んでいるのです。

多様なニーズへの対応
訪日外国人観光客や障がい者、高齢者など、さまざまな利用者のニーズに対応するため、複数の乗車方法を提供することが求められています。
例えば、訪日外国人にとっては、日本のICカードを購入する手間が省けるメリットがあります。また、車いす利用者やベビーカーを押す親にとっては、手を使わずに改札を通過できるため、利便性が大きく向上します。顔認証技術は、このような多様なニーズに対応するための重要なツールとなっています。

まとめ
  • 大阪メトロのウォークスルー型顔認証改札が3月25日から本格運用開始
  • 顔認証で改札を通過できる「手ぶら」「立ち止まらない」仕組み
  • パナソニック コネクトの高精度な顔認証技術を採用
  • 全134駅中130駅に設置済み
  • 現在は「Osaka Metro 26時間券」などの限定チケットのみ対応
  • 2025年の大阪・関西万博に向けた新技術の導入

この顔認証改札が広まれば、私たちの生活はどのように変わるでしょうか?
改札で立ち止まる必要がなくなり、駅の混雑が大幅に軽減されるかもしれません。また、将来的には駅だけでなく、空港や商業施設、さらには公共施設の入館管理にも応用され、財布やカードを持たずに移動できる社会が実現する可能性があります。

便利になる一方で、個人情報の取り扱いについても慎重に考える必要があります。大阪メトロは「撮影した顔画像は認証後に破棄される」と説明していますが、将来的にはより高度なデータ管理が求められるかもしれません。

また、この技術が広がると、電車の乗車だけでなく、買い物や施設の入場管理など、さまざまな場面でキャッシュレス・チケットレスの世界が広がる可能性があります。すでに海外では、顔認証決済システムが導入され、スーパーや飲食店で現金やカードを使わずに買い物できる事例も増えています。日本でも、銀行や企業が顔認証技術を活用したサービスを拡大しており、将来的には財布を持ち歩くことが一般的でなくなる可能性があります。

この新しい技術について、家族や友達と話し合ってみるのも面白いですね!

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