日本製の自動車価格が3倍に!?トランプ氏の関税政策

自動車関税、最大200% 「金利下げる」―トランプ氏:時事ドットコム

【ミルウォーキー時事】トランプ前米大統領は指名受諾演説で、米国外で生産された自動車に最大200%の関税をかける方針を打ち出した。減税に取り組む一方、「インフレ危機」を終わらせ、金利を低下させる意向も表明した。これら政策には矛盾する要素もあり、大統領選後の経済政策を巡る不透明感を強めそうだ。

アメリカ大統領選挙は11月5日です。バイデン氏が、大統領候補を辞退することを発表しました。日本とは選挙の制度がちがうので、少しわかりにくいかもしれませんが、選挙制度については、また別の機会に。

さて、アメリカのトランプ氏が、もし大統領になったら「海外で作られた車に対して200%の関税をかける」という政策を打ち出しました。これは日本の自動車産業にどんな影響を与えるのでしょうか?

トランプ氏の関税政策の目的

トランプ氏が自動車に対して高い関税をかける理由は、アメリカ国内での自動車生産を増やし、仕事を増やすことです。彼はメキシコや中国にある大きな自動車工場をアメリカに戻したいと考えています。もし自動車メーカーが協力しなければ、100〜200%の関税を課してアメリカでの販売を難しくするというのです。

日本の自動車産業への影響

この関税が実施されると、日本の自動車メーカーは大きな影響を受けるかもしれません。アメリカは日本車にとって重要な市場です。関税が高くなると、日本からの輸出が減って、売り上げが落ちるでしょう。結果として、日本国内の工場での生産量が減り、働く人たちの仕事にも影響が出るかもしれません。

日本円で500万円の車はアメリカでいくらになる?

関税が200%だとすると、日本で500万円の車がアメリカではいくらになるか計算してみましょう。

  1. まず、日本円からアメリカドルに変換します。1ドル155円とします。
    5,000,000円 ÷ 155円/ドル = 約32,258ドル
  2. 次に、200%の関税を計算します。200%の関税は、元の価格の2倍の追加料金です。
    32,258ドル × 2 = 64,516ドル
  3. 96,774ドル x 155円/ドル = 14,999,970 (約1,500万円)

元の値段の3倍になってしまうのです。これではアメリカで日本車が売れにくいでしょう。さらに1ドル155円という円安で計算してこの値段です。円高になれば、アメリカでの値段は更に上がります。

矛盾する経済政策

トランプ氏は同時に、物価の上昇を抑え、金利を下げる意向も示しています。しかし、高い関税政策は物価上昇を引き起こす可能性があります。自動車の価格が上がれば、買う人の負担も増え、物価が上がるかもしれません。
また、減税政策はものを買う人を増やし、物価上昇の原因になることもあります。

気候変動対策の転換

トランプ氏は、バイデン政権が進めていた気候変動対策を「緑の新たな詐欺さぎ」と非難し、電気自動車(EV)の推進を止めると述べました。これにより、石油などの化石燃料の生産を増やし、エネルギー価格を下げることで物価抑制を図るとしています。しかし、急激な政策変更は企業の投資方針に大きな影響を与える可能性があります。

また、気候変動対策として、ガソリン車から電気自動車へ売る車を変え始めてきた車メーカーにとっては困る変更です。

まとめ
  • トランプ氏は気候変動対策を転換し、化石燃料の生産を増やす方針
  • トランプ氏は海外製の自動車に対して200%の関税をかける方針
  • この政策の目的はアメリカ国内での生産を増やし、仕事を増やすこと
  • 日本の自動車産業はアメリカ市場での売り上げ減少により影響を受ける可能性がある
  • 高関税と減税政策は物価上昇を引き起こすリスクがある

今回の話題を通して、経済政策が私たちの生活にどのような影響を与えるかを考えてみましょう。自動車の価格が上がるとどうなるのか、どんな影響が出るのかを家族で話し合ってみてください。政策の裏にはどんな目的があるのか、そしてそれがどのように私たちの日常生活に影響するのかを考えることはとても大切です。

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