ニセ化粧品は5年で4倍増!SNSで拡散される“安すぎる化粧品”の罠!
半額以下で買った化粧下地「出してみたらペンキみたい」...ネットショップで横行する『偽化粧品』 プラットフォーム側で"模倣品かどうかまでチェックされず"大量出品か | TBS NEWS DIG
ネットショップで急増している「偽物」の出品。中でも最近増えているのが「偽の化粧品」だといい、購入者からは怒りの声が噴出しています。その実態に迫るべく、取材班は“正規品と似た商品”をネットショップから…
ネットショッピングで「半額以下」「お得」といった言葉を見かけると、つい惹かれてしまいますよね。特に、人気ブランドの化粧品が通常より安く手に入るとなれば、思わず購入したくなるかもしれません。しかし、最近「ニセ化粧品」の流通が急増していることをご存知でしょうか?
国民生活センターの調査によると、ニセ化粧品に関する相談件数は過去5年間で約4倍に増加しています。なぜニセモノが増えているのか、そしてどのようにして安全な買い物をすればいいのか。本記事では、偽化粧品の実態やその見分け方について見てみましょう。
ニセ化粧品とは?その危険性
ニセ化粧品とは、有名ブランドの製品にそっくりな外見を持つ模倣品のことです。しかし、中身の品質はまったく異なります。
ある消費者は「まるでペンキのようで、全然伸びない」と証言しています。また、強い香りがしたり、肌に合わずにかぶれたりするケースも多発しています。
化粧品メーカーの資生堂は、「ニセ化粧品の使用によって健康被害が発生する恐れがある」と警告しています。実際に、日本分析化学専門学校の調査では、ある偽の美容液に本来含まれているはずのビタミンCが全く含まれていないことが判明しました。
なぜ偽化粧品が増えているのか?
偽化粧品が急増している背景には、以下の3つの要因があります。
- ネット通販の普及
ネット通販の利用者が増え、個人でも簡単に商品を売買できるようになりました。そのため、フリマアプリや海外通販サイトでは、商品の真偽を確認するのが難しくなっています。 - 精巧な模倣技術
最近のニセ化粧品は非常に精巧に作られており、見た目だけでは本物と区別がつかないケースが増えています。 - 国際的な犯罪ネットワーク
ニセ化粧品の多くは中国など海外から発送されており、犯罪グループが関与していることもあります。そのため、取り締まりが難しく、被害が拡大しています。
購入者の心理:なぜ偽物を買ってしまうのか?
ニセ化粧品を買ってしまう理由には、次のような心理的要因があります。
- 「安さ」への誘惑
ブランド化粧品が通常価格の半額以下で売られていると、「お得かも?」と思い、つい購入してしまうことがあります。 - 経済的な事情
「子育てや生活費で出費がかさみ、自分の化粧品にはあまりお金をかけられない」という理由で、安価な商品を選ぶ人もいます。 - 正規品との混同
正規品もネットで割引販売されることがあるため、「安くても本物かもしれない」と誤解してしまうケースがあります。
ニセ化粧品を見分けるポイント
ニセ化粧品を避けるために、以下の点に注意しましょう。
- 価格が安すぎないか確認する
正規品より極端に安い場合は、偽化粧品の可能性があります。 - 信頼できる販売元から購入する
公式サイト、デパート、認定販売店などの信頼できる店舗を利用しましょう。 - パッケージや質感をチェックする
本物と比べて、色やフォント、ロゴの位置などに違いがないか確認しましょう。 - 使用感を確認する
テクスチャーや香りが不自然に感じたら、すぐに使用を中止しましょう。 - 口コミやレビューを参考にする
ただし、偽の口コミも存在するため、複数の情報源を確認することが重要です。
ニセ化粧品の取り締まり状況
警察はニセ化粧品の取り締まりを強化していますが、販売元が海外にあることが多いため、捜査が難航するケースが多くあります。一方、メーカー側もネットショップに対してニセモノの削除依頼を行っていますが、出品数が多いため、対応が追いつかないのが現状です。

まとめ
- ニセ化粧品は健康被害のリスクがある
- 極端に安い価格設定には注意が必要
- 信頼できる販売元で購入することが重要
- パッケージや質感の違いに気をつける
- ネットの口コミを鵜呑みにせず、慎重に判断する
化粧品を購入する際は、「なぜこの商品はこんなに安いのか?」「この販売店は信頼できるのか?」と疑問を持つことが大切です。友達や家族と情報を共有し、被害に遭わないよう注意しましょう。
また、ブランド品の価格がなぜ高いのか、その背景を知ることで、経済の仕組みを理解することにもつながります。賢い消費者になるために、正しい情報を見極め、安全な買い物を心がけましょう。

【無料オンラインイベント】8/25(日)「第3回 クイズで学ぶ!お金と社会のつながり」
<詳細・お申込みはこちら>