ウェザーニューズがAIで月7000時間削減!利益アップのビジネスモデルとは
ウェザーニューズ、AI活用等で月7千時間の労働削減…過去最高益、創出した時間を「攻めの業務」に | ビジネスジャーナル
ウェザーニューズが、AI活用などによる業務効率向上によって月あたり7000時間の労働時間削減を実現。2025年5月期は過去最高益を見込むなど、業績改善にも影響をもたらしている。同社は浮いた時間を顧客への新規提案や解約率低下施策などカスタマーサクセスに充てて「攻めの仕事」を増やす。
みなさんは、天気予報アプリ「ウェザーニュース」を使ったことがありますか?実はこの会社、AI(人工知能)を活用して、働き方や会社の仕組みを大きく変えています。
月に7,000時間もの労働時間を減らし、利益も過去最高を更新中です。どうやってAIを使い、どんなビジネスモデルでお金をもうけているのか、そしてどんな未来を目指しているのか。今回は、ウェザーニューズの取り組みをご紹介します。
ウェザーニューズのビジネスモデルとは?
企業向けサービス(BtoB)
ウェザーニューズは、航空会社や海運会社、物流、建設、農業など、天気がビジネスに大きな影響を与える企業に、気象データやリスク分析サービスを提供しています。これらは月額制(サブスクリプション)やAPIでのデータ提供など、安定した収入になる仕組みです。災害リスクのコンサルティングや、業界ごとの特別なサービスも行っています。
個人向けサービス(BtoC/BtoS)
「ウェザーニュース」アプリは無料で使えますが、より詳しい情報や便利な機能を使いたい人向けに有料会員サービスも用意しています。
例えば、災害時のプッシュ通知やAIによる個人向け天気アドバイスなどが人気です。また、ユーザーが空の写真や天気の情報を投稿できるコミュニティもあり、集まったデータはサービスの精度向上に役立っています。
メディア・広告収入
ウェザーニューズは、YouTubeなどで24時間気象番組を配信し、広告収入も得ています。テレビ局や新聞、Webメディアへの気象情報提供も大きな収益源です。

AI活用でどうやって利益を増やしたのか
業務効率化とコスト削減
AIの導入で、毎月7,000時間もの作業時間を削減できました。
たとえば、顧客への報告書作成や、電話・メール対応、天気リポートの写真分類など、これまで人が行っていた作業をAIが自動化しています。その結果、人件費や採用コストを大きく抑えられました。
浮いた時間の再投資
AIによって生まれた余裕のある時間は、顧客満足度を高める仕事や新しいサービスの開発など、より価値の高い業務に使われています。これにより、会社全体の利益率が大きく向上しました。
全社員でAIを活用
ウェザーニューズでは、ハッカソン(社内イベント)を通じて社員全員がAIに触れ、現場からアイデアを出して業務改善を進めています。若手エンジニアもAI開発の中心となり、会社全体でAI活用を推進しています。

具体的なAI活用の例
- 海運会社向けの最適な航路提案をAIがサポート
- 電話やメールの内容をAIが自動で要約・記録
- 全国から集まる天気リポートの写真をAIが自動分類
- AIチャットボット「お天気エージェント」で個人や企業にパーソナルな天気情報を提供
関連ニュース
最近、気象庁もAIを使った天気予報の精度向上に取り組んでいます。Googleと協力して5分ごとの雨量予測を行う新技術も開発され、気象情報の進化が加速しています。
まとめ
- ウェザーニューズは企業・個人向けに多様な気象サービスを提供
- AI活用で月7000時間の業務を効率化し、人件費を削減
- 浮いた時間を新サービスや顧客満足度向上に再投資
- 全社員参加型のAI推進で、利益率と成長力を強化
- 気象業界全体でAI活用が広がり、社会の仕組みを変えつつある
AIは単なる効率化の道具ではなく、会社の働き方やビジネスの仕組みそのものを変える力を持っています。みなさんも、身近なアプリやサービスでAIがどのように使われているか調べてみましょう。そして、将来どんな仕事や社会を作りたいか、AIとどう関わりたいかを考えてみてください。きっと新しい発見があるはずです!