オンラインで大学に通える！ZEN大学が開く新しい学びの形

すべての授業がオンラインで受けられる「ZEN大学（仮称）」が来年4月に開設されます。
この新しい通信制大学は、時間や場所にとらわれず、多くの人に学ぶチャンスを提供することを目指しています。どんな大学なのか、その背景やメリットを見てみましょう。

ZEN大学とは？

ZEN大学（仮称）は、IT企業のドワンゴと日本財団が設立する通信制の大学です。すべての授業がインターネットで受けられ、「知能情報社会学部」では「情報」や「デジタル産業」など6つの分野を学べます。定員は3500人と大規模で、放送大学に次ぐ規模です。

ちなみに有名私立大学の定員は以下のとおりです。通信大学として定員が3,500人というのはかなり大きな規模だとわかるかもしれません。

• 早稲田大学: 約9,000名
• 慶應義塾大学: 約6,000名
• 明治大学: 約8,000名
• 青山学院大学: 約4,000名
• 中央大学: 約5,000名

ZEN大学の魅力

• 時間や場所にとらわれない学び: 好きな場所から好きな時間に授業を受けられるので、地方に住む学生や、働きながら学びたい人にとって便利です。
• 学びの選択肢が広がる: ZEN大学が設立されることで、通信制の選択肢が増え、自分に合った学び方を選べます。
• 費用が安い: 通学の必要がないため、交通費や生活費の負担が軽減されます。

学び方について

ZEN大学では、録画されたオンライン教材を使って、自分のペースで学習できます。また、講師や他の学生と話し合うオンラインディスカッションも用意されています。ドワンゴの通信制高校での経験を活かし、学びやすい環境を整えています。

ZEN大学は「どこに住んでいても、誰でも平等に教育を受けられる機会を提供する」ことを目指しており、特に地方に住む人や、これまで大学に進学する機会がなかった人に新しい学びの形を提案しています。

通信制大学が増えている理由

• コロナ禍でオンライン学習が広がった:
  コロナ禍の影響で「学校に行かなくても学べる」ことが一般的になり、通信制大学のニーズが高まっています。
• 通信制大学の学生数の増加:
  文部科学省のデータによると、2023年には通信制大学の学生が約18万5000人に達し、数年間で約2万人増えました。
• 多様な目的に対応:
  公益財団法人私立大学通信教育協会の調査では、通信制大学の入学者の約31.7%が「大学卒業資格の取得」、約23.3%が「職業上の資格取得」を目指しています。
• 全国に45校の通信制大学:
  通信制大学は全国に45校あり、社会人や地方に住む人たちなど、多くの人に学ぶチャンスを提供しています。

課題と対策

通信制大学では、自分で学ぶ力が必要です。毎日学校に通うわけではないため、学生を支えるサポート体制がとても大事です。ZEN大学も、学生へのサポートをしっかり整えることが課題です。
また、通信制大学は地方の大学にとって競争相手となります。どこからでも学べるため、地方の大学は自分たちの強みを再考する必要があります。

地方私立大学への影響

少子化の影響で、地方の私立大学では定員割れが深刻な問題となっています。2024年度には私立大学の約6割が定員割れしており、特に地方の小規模な大学でその傾向が強いです。
※「私立大学の6割が定員割れ」に関してはこちらも読んでみてください。

ZEN大学はオンライン学習を通じて地理的な制約をなくし、年間授業料も38万円と安いため、多くの学生にとって魅力的です。このため、地方の私立大学は強みをもっとアピールする必要があります。

ZEN大学の登場は、地方の私立大学にとって脅威である一方、学生には新しい学びのチャンスを提供します。

他の通信制大学との比較

全国に通信制大学は45校ありますが、コロナ禍をきっかけに通信制の学生が増えています。ZEN大学のような新しい形の通信制大学が登場することで、さらに選択肢が広がり、教育の格差が少なくなることが期待されています。

まとめ

• ZEN大学は、すべての授業がオンラインで受けられる新しい通信制大学です。
• 時間や場所に関係なく学べることで、多くの人に教育のチャンスを広げています。
• 通信制の学びは費用が少なく、地方に住む学生にもメリットがあります。
• 自分で学ぶ力とサポート体制を整えることが課題です。
• 地方に住む人にも平等な教育機会を提供します。
• ZEN大学の登場は、地方の私立大学にとって脅威ですが、学生にとっては新しい学びのチャンスです。

ZEN大学のような新しい教育スタイルは、学びの形を変え、誰もが平等に学べるようにします。どんな学びの形が理想だと思いますか？オンラインでの学びに興味があれば、家族と話してみてください。また、学校に通う以外にもたくさんの学び方があることを知り、自分に合った方法を探してみましょう。