外国人旅行客 過去最高にお金をつかう!円高円安どっちがいいの?

訪日消費額、過去最高 1~9月で5.8兆円―観光庁:時事ドットコム

観光庁は16日、訪日外国人による消費額(速報値)が1~9月の累計で5兆8582億円に達したと発表した。昨年1年間の累計5兆3065億円を上回り、早くも年間最高額を更新した。歴史的な円安を追い風に、訪日客数が過去最多ペースで増えたほか、宿泊料などの高騰が外国人旅行者の消費額を押し上げた。

最近、日本に来る外国人観光客が増えて、使ったお金の額が過去最高になっています。これは円安が影響していますが、円安はいいことばかりではありません。反対に、輸入品の値段が上がり、日本のお金が外国にたくさん出ていく「貿易赤字」も増えています。
ところで、円安と円高、どちらが良いと思いますか?

円安の「良い面」

円安が進むことで、日本は外国から多くの観光客を呼び込むことができています。どうしてでしょうか?それは、外国から来る人にとって日本での買い物や旅行が安く感じられるからです。

  • 外国人観光客が増える: 日本に旅行する外国人が増え、観光庁のデータによると、2024年1月から9月までで約5兆8000億円も外国人が日本で使ったそうです。これは、コロナ禍の後に日本が人気の旅行先になっているからです。
  • 旅行が安く感じられる: 円安のおかげで、外国から日本に来るとホテル代や食事代が安く感じます。例えば、日本で1万円の食事が、アメリカから来た人には70ドルくらいに見えるのです。これが安く感じられるので、旅行を楽しむ外国人が増えています。
  • 観光業の活性化: 観光客がたくさん来ることで、日本の観光地やホテル、レストランが儲かっています。これは特に宿泊費やお土産の売り上げが大きいです。
円安の「悪い面」

しかし、円安には悪い影響もあります。特に、外国からの観光客が増えることで「観光公害」と呼ばれる問題が起こっています。

  • 観光公害が発生する: 外国人観光客が多すぎると、観光地が混み合って地元の人が困ることがあります。例えば、京都では観光客が多すぎて地元の人たちが安心して生活できない問題が出てきています。ごみが増えたり、マナーの悪い観光客が問題を起こしたりすることもあります。
  • 貿易赤字が増える: 円安で日本のお金の価値が下がると、外国から物を買うときに高いお金を払うことになります。これで、日本が外国に払うお金が増え、貿易赤字も大きくなります。2024年の上半期には貿易赤字が3兆円を超えました。
  • 物価が上がる: 円安で外国から買うものが高くなるので、日本国内でも輸入品の値段が上がります。これにより、家庭で使う電気やガス、食品などの値段が高くなり、生活費が増えています。
観光業の活況と観光公害の対比

円安のおかげで観光業がうまくいっている反面、観光公害という問題も出てきています。以下はその対比です。

  • 良い面: 観光業の活性化
    円安によって、たくさんの外国人旅行者が日本を訪れ、観光業は好調です。ホテルやレストランが儲かり、日本経済にも良い影響を与えています。
  • 悪い面: 観光公害
    観光地が混雑しすぎることで、地元住民が困ることがあります。騒音やごみの問題、マナーの悪い行動が増えており、観光地の美しさが損なわれることもあります。
まとめ
  • 円安で外国人観光客が増え、日本での消費額が過去最高を記録
  • 外国からの観光客が増えると、観光地が賑わい、日本の経済にも良い影響
  • 観光公害や貿易赤字の増加、物価の上昇という問題も発生
  • 円安と円高、それぞれにメリットとデメリットがあり、どちらが良いかは状況によって異なる

円安や円高は、私たちの生活や国全体の経済に大きな影響を与える重要な仕組みです。例えば、円安になると外国から物を買うときに高く感じますが、日本で作った商品を海外に売るときには安く売れるので、海外での競争力が高まります。一方、円高になると輸入品が安くなるため、私たちの生活費は軽くなりますが、逆に日本の商品が海外で売れにくくなります。
このように、どちらにも良い面と悪い面があり、どちらが良いかは状況次第です。皆さんも、どちらが今の日本にとって良いかを考えてみましょう。

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