「スマホ2時間制限」ルール?愛知県豊明市スマホ条例案

愛知県豊明市、「スマホは2時間まで」条例案を釈明--「あくまで目安、強制ではない」 - CNET Japan

愛知県豊明市は8月22日、9月定例議会に上程予定の「豊明市スマートフォン等の適正使用の推進に関する条例」案について、ネット上で誤った情報が広がっているとして、正しいとする内容をウェブ上で説明した。小浮正典市長名で発表した。

「スマホは1日2時間まで」――そんな見出しが注目を集めた愛知県豊明市のニュース。ネットでは「本当に法律で決められるの?」「守らないと罰則があるの?」といった声が飛び交いました。
しかし実際には、条例案に強制力や罰則はありません。豊明市の条例案の正しい内容や条例の仕組み、そして国内外での取り組みを見てみましょう。スマホとどう付き合うべきかを考えるきっかけにしてください。

豊明市の「スマホ条例」案の真相

「2時間制限」は誤解だった?
豊明市の条例案は、スマホの利用時間を「余暇時間」で1日2時間以内と示しています。ここでの余暇時間とは、勉強や通学、家事、部活動などを除いた自由時間を指します。さらに「2時間」はあくまで目安であり、罰則や強制はありません。生活に支障がなければ2時間を超えて使っても問題はないとされています。

条例とは何か?
条例とは、市や町、県といった地方自治体が地域ごとに定めるルールです。国全体に適用される「法律」とは異なり、地域の生活に密着した決まりを作ることができます。豊明市の条例案も、全国に共通する法律ではなく、市民がスマホの使い方を考えるきっかけとして提案されています。

日本と世界の取り組み

香川県の「ゲーム条例」
日本で先行した例として、香川県が2020年に制定した「ネット・ゲーム依存症対策条例」があります。18歳未満を対象に、ゲーム利用時間を平日は60分、休日は90分までと目安を定めました。これも努力目標であり、罰則はありません。

海外の動き
海外ではさらに強いルールが導入されています。

  • フランス・フィンランド:授業中のスマホ利用を法律で禁止。
  • アメリカ(ロサンゼルス):2024年に約42万人の生徒を対象に校内スマホ利用を全面禁止。
  • 台湾:保護者が子どもの長時間利用を許すと罰金が科される場合があります。

これらは、学習環境の確保や健康被害の防止を目的としています。

スマホとの健全な付き合い方

スマホは便利ですが、使いすぎは睡眠不足や視力低下、勉強時間の減少を招きます。だからこそ、家庭や学校で話し合い、自分に合ったルールを作ることが重要です。
条例や制度はあくまできっかけであり、最終的に行動を決めるのは私たち自身です。

まとめ
  • 豊明市の条例案は「余暇時間1日2時間以内」を目安とする提案
  • 強制力や罰則はなく、家庭や学校での話し合いを促す内容
  • 条例とは地域ごとのルールであり、法律とは異なる
  • 香川県や海外でも、子どものスマホ利用に関するルールが導入
  • 健康的にスマホを使うには、自分や家族に合ったルール作りが大切

多くのアプリやSNSは、利用時間が長いほど企業に利益が生まれる仕組みになっています。これは便利さと引き換えに、私たちの「時間」という貴重な資産を奪っているとも言えます。
あなたはスマホにどれくらいの時間を使っていますか?このニュースをきっかけに、家族や友達と「自分にとって本当に大切な時間の使い方」について話し合ってみましょう。