年末に何が起きた?銀行を襲うサイバー攻撃

みずほ銀行で一時ネット障害 サイバー攻撃受ける|47NEWS(よんななニュース)

 みずほ銀行は31日、個人と法人向けのインターネット取引で午前7時ごろからつながりにくい障害が発生したと明らかにした。午前10時ごろに復旧した。大量のデータを送り付けてサーバーに負荷をかける「DDoS ...

2024年の年末に、日本の大手銀行でネット取引が利用しづらくなるトラブルが相次ぎました。この原因として「サイバー攻撃」という言葉がよく聞かれます。
サイバー攻撃とは、インターネットを利用してシステムを妨害したり、データを盗み取ったりする行為のことです。特に最近注目されているのが「DDoS(ディードス)攻撃」です。

DDoS攻撃の仕組み
  • 大量のデータ送信: 多数のコンピュータを利用して大量のデータをターゲットに送り付け、サーバーやネットワークを過負荷状態にします。
  • 攻撃の手法: 攻撃者は「ボットネット」と呼ばれる感染デバイスの集団を操作して攻撃を行います。
  • 目的: 企業のサービスを一時的に停止させ、利用者や企業に損害を与えることが主な目的です。
銀行が狙われた理由

金融機関はDDoS攻撃のターゲットになりやすい分野の一つです。以下は年末に起こった例です。

りそな銀行
2024年12月30日、りそな銀行やその関連銀行でネット取引が利用できなくなる障害が発生しました。これはDDoS攻撃によるもので、復旧作業に多くの時間がかかりました。

三菱UFJ銀行
12月26日、三菱UFJ銀行のネット取引で不具合が起きました。外部から大量のデータが送信され、サービスが一時的に不安定になりました。

みずほ銀行
12月31日、みずほ銀行のネット取引においてDDoS攻撃が原因で利用しづらい状況が続きました。いずれのケースでも顧客データの流出は確認されていませんが、利用者には大きな不便が生じました。

年末にサイバー攻撃が集中する理由

年末年始にサイバー攻撃が多発する背景には、以下のような要因があります。

  1. システム管理者の不在
    年末年始の休暇中は、多くの企業でシステム管理者が不在になり、監視や対応が手薄になります。
  2. 運用体制の変化
    休暇期間中は通常時と異なる運用体制になるため、セキュリティ監視が弱まる可能性があります。
  3. セキュリティ意識の低下
    年末の忙しさや休暇前の気の緩みにより、従業員のセキュリティ意識が低下し、フィッシングメールや不正アクセスが成功しやすくなります。
サイバー攻撃の犯人や目的って?

サイバー攻撃をする犯人のタイプや目的は以下のようなことが考えられます。

犯人のタイプ

  • ハッカー集団
    世界的に活動するハッカー集団が関与している可能性。金銭的利益や政治的動機が目的である場合が多いです。
    例:「アノニマス」などの有名な集団
  • 経済的利益を狙う個人や組織
    ランサムDDoSなど、金銭を要求するケースや、ライバル企業を弱体化させるための妨害行為。
  • 政治的・社会的なメッセージ
    特定の政策や企業活動への抗議。
  • 単なる破壊行為
    混乱や破壊を目的とする悪意ある個人。

犯人の主な目的

  • 金銭的利益:攻撃を止める条件として金銭を要求。
  • 業務妨害:ターゲット企業の信用を損なわせる。
  • 情報収集:システムの弱点を探る。
  • 政治的・社会的アピール:特定のメッセージを広める。
まとめ
  • 年末年始は特にサイバー攻撃のリスクが高まるため、企業も個人も対策を強化することが重要
  • サイバー攻撃は、インターネットを使った犯罪で、企業や個人に大きな影響を与える
  • DDoS攻撃は、多数のデバイスを利用してサービスを妨害する方法

インフラ企業やサービスが攻撃されると、私たちの生活にも影響が及ぶ可能性があります。
例えば、電気や水道が一時的に止まったり、ネット通販やオンライン授業が利用できなくなることを想像してみてください。さらに、こうした影響が長期的に続く場合には、企業の業務や学校教育が深刻なダメージを受け、私たちの日常生活が大きく制限される可能性もあります。

インターネットで私たちの生活はとても便利になりましたが、逆にインターネットがつながらなくなると、ふだん通りの生活ができなくなったり、インターネットを使った犯罪が発生したりしています。
もしネットがなくなったら、どんな生活になるかを考えてみませんか。

【無料オンラインイベント】8/25(日)「第3回 クイズで学ぶ!お金と社会のつながり」
<詳細・お申込みはこちら>