いつわり就活の広がり?Z世代が抱えるプレッシャーとは

〈Z世代の就職活動に関する意識調査〉就活生の8割がいまの「就活」に違和感嘘や誇張を語る 「いつわり就活」経験者が3割 | 特定非営利活動法人キャリア解放区のプレスリリース

特定非営利活動法人キャリア解放区のプレスリリース(2024年10月4日 14時02分)〈Z世代の就職活動に関する意識調査〉就活生の8割がいまの「就活」に違和感嘘や誇張を語る 「いつわり就活」経験者が3割

最初に、私は記事にも出てくる「氷河期世代」になります。私は大学4年生の5月には就職内定はもらっていましたが、冬まで決まらなかったり、決まらないまま卒業する同級生もいました。また、私はたぶん「真面目ないい子」ではなかったですが、それでも今考えると明らかに「おかしい!」と思うことも「それが当然」としてやっていた(やらされていた)こともあります。22~23歳で初めて会社で働く新卒社員。他の会社のことを知らないので、「その会社の常識」が「社会の常識」と勘違いしてしまうこともあるかもしれません。

さて、「新卒で就職しないと将来が不安」…Z世代の若者たちが感じるプレッシャーは、とても大きいようです。今回は、特定非営利活動法人キャリア解放区が行った調査を元に、Z世代が就職活動で感じている違和感や、実際にどのような行動を取っているのかを見てみましょう。また過去の就活事情とも比較して、今の就活について一緒に考えてみましょう。

Z世代って何?

Z世代とは、1990年代後半から2010年くらいまでに生まれた世代のことです。この世代は、小さい頃からインターネットやスマートフォンを使って育ってきました。ですから、デジタルネイティブとも呼ばれています。彼らはSNSなどを通じて情報に敏感で、多様な価値観を持っているのが特徴です。
一方で、就職活動では大きなプレッシャーを感じることが多いのも事実です。

特定非営利活動法人キャリア解放区
プレスリリースより
就活で感じる違和感とは?

Z世代の若者たちの80%が「今の就活には違和感がある」と答えています。面接やエントリーシートで、自分をよく見せなければならないプレッシャーを感じているのです。例えば、調査では3人に1人が「就活中に落ち込んだり、辞めたくなったことがある」と言っています。特に、元気で社交的な性格、いわゆる「陽キャ(ようきゃ)」ばかりが得をしていると感じている人が多くいますが、実際に陽キャを演じることができる人は少ないのです。

特定非営利活動法人キャリア解放区
プレスリリースより
いつわり就活って何?

このようなプレッシャーの中で、3割近くの学生が「いつわり就活」を経験しています。例えば、エントリーシートで「第一志望です」と言っているのに、本当は違うことがあります。また、他人のエントリーシートをコピーして提出する人もいます。これは、就職活動のプレッシャーが大きいために、正直でいることが難しくなっている状況を表しています。

就活と勉強のバランスが難しい

Z世代の27%が「大学の勉強よりも就職活動を優先しなければならないことに違和感を感じている」と答えています。就活のために授業を休むことがある学生も多いです。これは、大学で学ぶ時間が少なくなり、本来の学生生活が圧迫されていることを意味しています。

過去の就職事情と比べてみよう

Z世代の就活の問題は、過去の就職事情と比べるといろいろな違いが見えてきます。たとえば、1990年代後半から2000年代初頭にかけては、「就職氷河期」と呼ばれた時代がありました。この時代は、新卒でも就職がとても難しく、多くの人が希望する職に就くことができませんでした。
それに対して、今は少子化や労働力不足の影響で、就職市場が売り手市場うりてしじょうになっていて、新卒でも初任給が上がってきています。さらに、大学1年生や2年生の時点で内定をもらう人も増えていますが、それでも就活の仕組みにはまだ問題が残っています。

まとめ
  • Z世代は、インターネットに慣れたデジタルネイティブの世代
  • 80%の学生が今の就活に違和感を感じており、精神的に負担が大きい
  • 3割近くの学生が「いつわり就活」を経験
  • 就活と勉強のバランスを取るのが難しい状況が続く
  • 過去には「就職氷河期」と呼ばれる時代があり、新卒でも就職が困難な時期があった

Z世代の就職活動に対する違和感やプレッシャーの根本には、過去から引き継がれてきた就活の仕組みがあるのかもしれません。
みなさんは、自分らしさを保ちながらどうやって就職活動をするべきか、考えたことがありますか?これからの社会においては、企業も個性を尊重し、多様な働き方を受け入れることが重要とされていますが、一方で昔からの「常識」が残っている会社もあります。

人生を一からやり直すのは難しいかもしれません。でも、自分も全力を尽くしてもなお入った会社がどうしても合わないなら、やめて別の会社に移るのも良いのではないでしょうか。
私は会社がイヤで自殺をしてしまうような人がいることが、本当に残念だといつも思っています。

大前提「大人は楽しい」「仕事は楽しい(瞬間もある)」です。学生の頃には会うことのなかった人たちと過ごす機会はとても大事だと、おじさんになった今思います。

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記事作成者

清水 裕矢 | Shimizu Yuya
清水 裕矢 | Shimizu YuyaProgress CFO / こども未来投資プロジェクト 代表理事
山口県防府市出身。大学卒業後に学習塾講師、パソコンインストラクター/営業を経て、外資系産業ガス企業に入社。以降、複数企業・複数業種の財務経理責任者・CFO歴任。こどもの金融リテラシー講座 CA$H! 講師/カリキュラム・テキスト作成。
「会計・IT・英語があればなんとかなる」がポリシー。nine inch nailsやMetal Coreを愛聴。