「懐かしい」が新しい!50周年で再び話題のモンチッチ再評価
「モンチッチ」ブーム再来、SNSで世界規模に拡大-バッグの飾りに - Bloomberg
1970年代から80年代に流行したキャラクター「モンチッチ」が再びブームを迎えている。日本人にとっては懐かしい存在だが、海外の人気インフルエンサーがSNSで紹介したことで世界規模で盛り上がっており、日本発のキャラクタービジネスの新たな可能性を示唆している。
1970年代に誕生した人形「モンチッチ」が、SNSをきっかけに再び世界で人気を集めています。実は、このような「リバイバルブーム」はモンチッチだけではありません。昔のファッションや音楽、アニメなどが、時代を超えて新しい世代に受け入れられる現象はたびたび起きています。
では、なぜ過去の流行が繰り返されるのでしょうか。そして、それは経済にどのような影響を与えるのでしょうか。モンチッチの復活を入り口に、リバイバルブームの仕組みと経済的な力を見てみましょう。
モンチッチ復活の理由
SNSが広げた人気の波
モンチッチ再注目のきっかけは、海外インフルエンサーのSNS投稿でした。バッグに付けたモンチッチのキーホルダーが拡散され、数十万回再生を記録。
さらにK-POPアイドルの利用も話題となり、世界中で「かわいい!」と注目されました。SNSは国境を越えてブームを生む強力な力を持っています。
売上は前年比2倍以上
製造元セキグチ社の売上は前年比2倍以上の45億5,000万円に到達。その約4割が海外売上で、円安も後押ししました。
モンチッチの事例は、キャラクターが持つビジネスの可能性を示す代表例といえます。
流行は繰り返す
約20年周期のファッションと音楽
流行は20年周期で戻るといわれます。近年の「Y2Kファッション」は2000年代のリバイバルです。厚底ブーツやルーズソックス、ミニスカートなどが若い世代に「新しい」と映り、再び注目を集めています。
音楽でも1980年代の「シティポップ」がYouTubeを通じて海外で人気となりました。
世界のキャラクター再評価
- ポケットモンスター:アプリ「ポケモンGO」やゲームのリメイクで親子二世代に人気。
- スーパーマリオ:新作やリメイクごとに世界中で話題。
- ドラゴンボール/NARUTO:新作やSNSの拡散でファンを拡大。特にNARUTOは海外で忍者ブームを巻き起こしました。
ゲームやアニメ、SNSが過去作品を新しい形で広めています。

キャラクターが生む経済効果
数兆円規模のライセンスビジネス
2023年度の日本のキャラクタービジネス市場は約2兆7,000億円。企業はライセンス料を払ってキャラクターを商品や広告に利用し、権利元は収益を得ます。
これにより、映画化やゲーム化、イベント開催など多方面に広がり、巨大な経済効果を生みます。
グッズ以外の広がり
キャラクター再ブームはグッズだけでなく、復刻デザインの商品やコラボイベントにも波及します。例えば「くまモン」は関連商品の年間売上が1,500億円を突破しました。飲料メーカーが昔のデザインを復刻し、売上が7%増加した事例もあります。
期間限定カフェやイベントは人を集め、地域経済を活性化させています。
まとめ
- モンチッチの再ブームはSNSがきっかけで世界に広がった
- 流行は約20年周期で繰り返され、ファッションや音楽も再評価
- キャラクターはライセンスビジネスや関連イベントで数兆円規模の経済効果
- SNSやリメイク作品が昔の魅力を新しい形で広めている
一つの「好き」という感情が国境を越え、大きなビジネスに成長する現象はとても面白いものです。身近な流行が実は経済の仕組みとつながっていると知ると、ニュースの見方も変わります。
次に何か古いものが流行り出したら、「なぜ今人気なのか?」「どんなビジネスチャンスが隠れているのか?」と考えてみましょう。その視点が未来の新しいアイデアを生むきっかけになるかもしれません。