友達といっしょに働く!リファラル採用が増える理由とは?
友達が同僚に?広がる「リファラル採用」とは◆転職理由は「口コミ」、新卒獲得も #働くあなたへ:時事ドットコム
社員が友人を会社に引き入れる「リファラル採用」が注目を集めている。「referral(リファラル)」とは、紹介・推薦を意味する言葉で、いわゆる「コネ採用」が進化したものだが、優秀な人材を低コストで獲得できると好評だ。近年はスキルを持った中途だけでなく、新卒獲得にも取り入れられているという。なぜ、令和にいまさら「コネ採用」が支持を集めるのか気になり、転職者や導入企業に取材すると、人材獲得に苦心する企業の姿が見えてきた。(時事ドットコム取材班 長田陸)
みなさん、「リファラル採用」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
これは、社員が友人や知人を会社に紹介して採用する方法です。
一見「コネ採用(特定の人脈や関係を利用して行う採用方法のこと)」に似ていますが、実は少し違います。この仕組みがどのように働いているのか、普通の採用方法と比べて何が違うのか、そしてどんな良い点や注意点があるのでしょう。「もし友達を自分と同じ会社に紹介して、いっしょに働くことになったらどうなるだろう?」と考えながら読んでみてください。
普通の採用プロセス
一般的な採用では、企業は以下のような手順で人材を探します。
- 求人広告の掲載:インターネットや求人雑誌などで募集情報を公開します。
- 応募の受付:求職者が履歴書や職務経歴書を提出します。
- 書類選考:提出された書類をもとに候補者を選びます。
- 面接:候補者と直接会い、適性やスキルを確認します。
- 採用決定:最終的に合格者を決定し、内定を出します。
この方法は多くの人に募集を知らせるのに役立ちますが、応募者が会社に本当に合うかどうかを見極めるのが難しい場合もあります。
リファラル採用とは?
「リファラル」とは英語で「紹介」や「推薦」を意味します。
たとえば、学校で「一緒に部活をやろうよ!」と友達を誘ったり、グループ課題で「この子なら頼れるよ!」と友達を推薦することを想像してみてください。リファラル採用では、社員が信頼できる友人や知人を会社に推薦します。
実際の例と人気の理由
IT企業の富士通では、専用のアプリを使って求人情報を社員が友人に共有できる仕組みを導入しています。この方法を使うと、求人広告を使わずに信頼できる人材を集めることができるのです。
リファラル採用人気の理由
- 信頼できる情報:友人を通じて、仕事内容や職場の雰囲気について正確な情報が得られます。
- コスト削減:人材紹介会社を使うよりも安く済む場合があります。
- 幅広い人材確保:通常の方法では届かない層にもアプローチできます。
謝礼金とその役割
リファラル採用では、友人を紹介した社員に「謝礼金(お礼のお金)」が支払われることがあります。この制度には次のようなメリットと注意点があります。
メリット
- 社員のやる気アップ:謝礼があることで、社員が積極的に友人を紹介するようになります。
- 採用コストの節約:求人広告や紹介会社を利用するよりも安く済むことがあります。
- 職場への早期適応:知り合いがいることで、新しい社員が職場に馴染みやすくなります。
注意点
- 紹介の質の低下:謝礼金目当てで適性の低い人を紹介するリスクがあります。
- 人間関係の複雑化:紹介者と被紹介者の関係が職場での業務に影響する可能性があります。
- 多様性の減少:似たような考え方や背景を持つ人が集まり、新しいアイデアが出にくくなる恐れがあります。
普通の採用とリファラル採用の違い
項目 | 普通の採用 | リファラル採用 |
---|---|---|
採用情報の出し方 | 求人広告で広く公開 | 社員を通じて友人に共有 |
候補者の判断方法 | 書類選考や面接で判断 | 社員の推薦と適性検査で判断 |
コスト | 求人広告や手数料が必要 | 謝礼金のみ |
課題と対策
リファラル採用にはいくつかの課題があります。一例として、社員と似た考え方の人ばかりが集まると、多様性が失われる可能性があります。
たとえば、同じクラスの友達だけでグループを作ると、新しいアイデアが生まれにくくなることがあります。一方で、いろいろなクラスの友達や考え方が違う仲間を集めると、思いもよらないアイデアが出て、もっと面白い結果が生まれることがあります。
対策の例
- 採用基準を明確にし、多様性を確保するルールを設ける
- 社員が複数の候補者を推薦できるようにする
- 異なるバックグラウンドを持つ人材を意識して採用する
まとめ
- リファラル採用は友人を通じて信頼性の高い情報を得られる新しい方法
- 普通の採用は広い範囲で募集できる一方、適性を見極めるのが難しい場合もある
- 謝礼金制度の利点:社員のやる気を引き出し、採用コストを削減できる
- 注意点:多様性の確保や公平な運用が必要
友達が同じ職場で働くとどんな良いことや困ることがあるでしょう?みんなだったら、友達を職場に誘いたいと思う?また、自分が将来働く職場を想像しながら、どんな職場環境が理想か考えてみるのも面白いですね!
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