来年も米不足?あるかもしれません…
新米「先食い」で来年も米不足の可能性 農家が抱く農政への疑問 | 毎日新聞
全国各地のスーパーから軒並みコメが消えた「令和の米騒動」。今回のコメ不足を農家はどう受け止めているのか。埼玉県農民運動連合会(農民連)の副会長で、埼玉産直ネットワーク協会専務理事の松本慎一さん(74)に聞いた。【聞き手・鷲頭彰子】
今年の夏、スーパーから米が消えてしまった「米不足」のニュースを見た人も多いのではないでしょうか。キッズノミクスでも何度も取り上げて、アクセス数も非常に多かったこの問題。なぜ日本で米不足が起こってしまったのでしょうか?
この記事では、2024年の米不足の原因を振り返り、2025年以降にも米不足が続く可能性についても考えてみます。普段何気なく食べている米が、実はどれほど大切で、どんな問題があるのでしょう。
みなさんは、なぜ今年米が足りなくなったのか知っていますか?
2024年の米不足の原因
2024年に全国のスーパーで米が不足したのは、いくつかの理由が重なったからです。以下に、その主な理由をわかりやすくまとめました。
- 民間流通米の在庫減少:
6月末時点で売るためのお米は156万トンで、例年の200万トン前後を大幅に下回っていました。これは1999年以降で最低の数値です。 - 政府の農業政策の影響:
2004年から、政府はお米をどれくらい作るかを農家に任せたので、米がどれだけ取れるかをだれもコントロールしていません。だから年によって米の量は変わってしまいます。また、米以外の作物を作ることに補助金が出るので、米づくりの代わりに別の農作物を作る農家が増えて、米の生産量が減っています。 - 気候変動による影響:
2023年の猛暑が収穫量に影響を与え、予測より少ない661万トンの米しか収穫されませんでした。気候変動が今後も続くと、米の生産はさらに不安定になる恐れがあります。 - 備蓄米の放出見送り:
政府は90万トンの備蓄米(もしものために保存しているお米)を持っていますが、2024年には早めに新米が売られたため、備蓄米は売られませんでした。このため、米の価格は上昇し、農家にとっては良いことでしたが、米不足の解消がほとんどできませんでした。 - インバウンドの外国人によるコメの消費量増加:
コロナ禍も落ち着いて、観光客、特に外国からの観光客がふえて、レストランなどで米が去年よりも増えたことも米不足の原因の1つとなっています。
来年の米不足の不安
来年も米不足が続くかもしれない理由を見てみましょう。
- 新米を早く食べたことが原因:
2024年に新米を早めに食べてしまったので、2025年には新しく準備できるお米の量が少なくなるかもしれません。 - 生産計画がうまくいかなかった:
政府が予想したお米の必要な量が外れてしまい、正しい計画ができませんでした。そのため、2025年もお米が足りなくなるかもしれません。 - 農家が少なくなっている:
農家の収入が少ないため、農業をやめる人が増えています。2000年には170万戸あったお米を作る農家が、2023年には58万戸まで減りました。このため、お米を作る力が弱くなり、足りなくなる可能性があります。 - 動物のエサ用のお米の影響:
政府は、動物のエサ用のお米に補助金を出していました。そのため、人が食べるお米を作る量が減っていました。2024年からはそのお金を減らしますが、すぐにお米の生産量が増えるわけではありません。 - 天気の変化の影響:
これからも天気が不安定になれば、お米の収穫量がもっと減ってしまい、お米を安定して手に入れることが難しくなるかもしれません。 - 観光客によるお米の消費:
外国から来る観光客が増え続けると、彼らがお米をたくさん消費するので、日本国内でのお米の供給にさらに負担がかかる可能性があります。
まとめ
- 2024年のお米不足の主な原因は、お米の在庫不足、新米を早く使ったこと、そして観光客の増加
- 政府の農業政策や気候変動も米不足に大きな影響を与えている
- 米不足で新米をいつもより早く食べてしまったので、2025年以降もお米不足が続く可能性がある
- 米農家の減少も生産量の減少につながっている
最近、学校で「食育(しょくいく)」の授業が増えています。食べ物の大切さや、農業について学ぶことで、未来の食卓を守る取り組みが進んでいます。また、都市でお米を育てる「都市型農業」も注目されています。ビルの屋上やベランダでお米を育てることで、身近に農業を感じることができます。
お米が足りなくなると、どんなことが起きるでしょうか?ごはんやおにぎりが食べられなくなると、困ってしまいますよね。
「自分たちにできることは何だろう?」と考えてみてください。例えば、食べ残しをしない、地元のお米を買う、農業体験に行ってみるなど、できることがたくさんあります。未来の食事を守るために、みんなで協力していきましょう。
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