ジム・ロジャーズさんとは
主にシンガポールで活動するジム・ロジャーズさんは1970年代にアメリカで投資ファンド(お金を集めて、そのお金で株などを売ったり買ったりして利益を出す団体)を作って、びっくりするくらいたくさんのお金を稼いだことで有名です。
質問:来年の日本の経済はどうなる?
ロジャーズ:日本は、ものやサービスを外国から買ったり、売ったりする国なので、相手の経済に問題があれば、悪い影響を受けることになる。アメリカやヨーロッパ、中国の経済の問題は、日本経済の問題にもなる。来年は日本だけでなく、世界のほとんどの人に経済の問題が出てくる。
質問:2022年は円安が進んだが、2023年は?
ロジャーズ:もっと円安(円の価値が下がる)になると思っていたので驚きだ。日本銀行は何年も大きな金融緩和をしてきたから。
※金融緩和 = 銀行へのお金を貸すときの利息を安くして、会社などがお金を借りやすくする。その代わり銀行にお金を預けても利息はほとんどつかない。
国のお金の価値が低いことは長い目で見ると経済的に成功しない。
日本は、国がいろいろなことにお金を使うのを増やすことをやめて、借金に頼ることをやめ、税金など入ってくるお金と使うお金のバランスをとり、金融緩和をやめることが必要だが、日本はそれをやろうとしないだろう。
Q. 世界経済にとっての最大のリスク(危険なこと)は?
A. 世界各国の中央銀行が最大のリスクになる。これまでの金融緩和でお金を貸しすぎている。モノやサービスの値段が上がること(インフレ)が落ち着いたら、中央銀行は「自分のおかげだ」といって、またお金を貸す利息を低くする。
そうしたら、またモノやサービスの値段が上がってしまう。中央銀行はすでに失敗をしているし、これからも間違ったことをするだろう。そして人々は苦しむことになる。
伝説の投資家 ジム・ロジャーズさんは、来年は世界の経済があまり良くないと予想しているようですね。みんなも心配になったかもしれません。でも、これまでも経済は、良くなったり悪くなったりしながら成長してきました。
みんなはニュースや新聞を読んで、ロジャーズさんの予想が当たるかどうかをチェックしてみてください。また、こんな大変な世の中でもみんなが安心安全に過ごし、勉強ができるようにしてくれているおうちのかたに「ありがとう」の気持ちを忘れないようにしましょうね。
記事作成者
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山口県防府市出身。大学卒業後に学習塾講師、パソコンインストラクター/営業を経て、外資系産業ガス企業に入社。以降、複数企業・複数業種の財務経理責任者・CFO歴任。こどもの金融リテラシー講座 CA$H! 講師/カリキュラム・テキスト作成。
「会計・IT・英語があればなんとかなる」がポリシー。nine inch nailsやMetal Coreを愛聴。
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