日本株市場の大暴落:なぜ起きたのか?

大暴落に見舞われた日本株市場、2日間の下落率は2011年の大震災以来 - Bloomberg

グローバル投資家にとって今年に入り最も信頼できる株式市場の一つだった日本株が予想外の暴落に見舞われ、わずか2日間で世界で最も損失を被った市場に転落した。

先月、過去最高値を更新した日経平均株価。でも8月に入って急に大きく下がってしまいました。これにはいくつか理由がありますが、主な理由は「日本の利上げ」と「それによる円高」、そして「アメリカの景気が悪くなりそう、という不安」です。
今回は特に利上げと円高についての記事です。

日本株市場で何が起きたの?

2024年8月1日と8月2日、日本の株式市場が大きな下落を経験しました。この下落は、わずか2日間で2011年の東日本大震災以来最大のものです。なぜこんなことが起きたのでしょうか?

株価の急落とは?

日本の東証株価指数(TOPIX)は、2日間で合計9.2%も下がりました。この下落は、2011年の大震災と同様の規模で、驚くべきものでした。原因の一つは、日本銀行が追加の利上げを決めたことです。これにより投資家たちが一斉に株を売り始めたのです。

なぜ利上げが問題なの?

利上げとは、金利を引き上げることです。金利が上がると、お金を借りるコストが高くなり、企業の利益が減る可能性があります。そのため、投資家たちは株を売って現金に戻そうとします。今回の利上げは、特に輸出関連企業に影響を与えました。例えば、トヨタや日立製作所などの大企業が大きく値下がりしました。

利上げをすると、お金を預けるともらえる利息が増えます。アメリカはこれから利下げをする可能性が高いです。これによりアメリカドルよりも日本円が人気になります。つまり、円高になるのです。

円高の影響

また、円高も大きな影響を与えました。円高になる、輸出企業の製品が海外で高くなってしまい、売り上げが減る可能性があります。このため、投資家たちは日本株を売り、ドルを買う動きを見せました。

このように円高になると、海外に輸出をしてビジネスをしている企業のもうけが、円安のときよりも減ってしまいます。だから輸出関連企業の株が大きく売られたのです。

市場の反応

市場関係者は、今回の暴落を一時的なものと見ていますが、今後も注意が必要です。特に、個人投資家もパニックに陥りやすく、市場全体が不安定になる可能性があります。

まとめ
  • 市場の反応: 一時的なものと見られるが、注意が必要
  • 暴落の原因: 日本銀行の利上げ決定と円高の影響
  • 影響を受けた企業: トヨタ、日立製作所などの輸出関連企業

今回の暴落から、金融市場の動きがいかに複雑で影響力があるかを学ぶことができます。株価は上がり続けることはありませんし、逆に下がり続けることもありません。ただし、その上がったり下がったりする期間が短いか長いかは、世界や日本の状況で変わります。

特に若い人には、長期的視点で物事を見るようにしてほしいと思います。「暴落ぼうらく」「急騰きゅうとう」などショッキングな言葉だけで判断はしないようにしましょう。

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記事作成者

清水 裕矢 | Shimizu Yuya
清水 裕矢 | Shimizu YuyaProgress CFO / こども未来投資プロジェクト 代表理事
山口県防府市出身。大学卒業後に学習塾講師、パソコンインストラクター/営業を経て、外資系産業ガス企業に入社。以降、複数企業・複数業種の財務経理責任者・CFO歴任。こどもの金融リテラシー講座 CA$H! 講師/カリキュラム・テキスト作成。
「会計・IT・英語があれば、仕事に困らない」がポリシー。nine inch nailsやMetal Coreを愛聴。