Temu急成長 でも東南アジアでは…:安さの裏にあるリスク?
中国発のオンラインショッピングサイト「Temu(テム)」は、東南アジアで人気を集めていますが、インドネシアやベトナムで規制の対象となっています。また、Temuはアメリカや日本にも進出し、それぞれの国で独自の課題に直面しています。
この記事では、Temuが抱える問題について考えてみましょう。
Temuって何?
Temuは、中国のeコマース企業(オンライン上で商品を販売する会社)PDDホールディングスが運営するオンラインショッピングサイトです。さまざまな商品を安い価格で提供し、世界中でサービスを展開しています。安さと便利さが多くの利用者に支持されています。
インドネシアでの問題
インドネシア政府は、Temuが地元の中小企業に悪影響を与えると判断し、取引を禁止しました。Temuが安い商品を大量に提供することで、地元企業が競争に勝てず、経済的な打撃を受けることが懸念されています。
また、「すぐに壊れる」「期待した品質と異なる」といった品質の問題も指摘されており、安全面での心配もあります。
ベトナムでの心配
ベトナム政府も、Temuの商品に品質の問題がある可能性があると警告しています。許可を得ずに活動するオンラインショップには罰金が科されることもあります。
また、安価な商品の流入によって地元企業が不利な状況に陥ることも懸念されています。
アメリカでのTemu
Temuはアメリカでも急速に人気を集めています。特にスーパーボウルでの広告や無料ギフトのキャンペーンが注目を集め、多くの利用者を引きつけました。
利用者からは、「価格は安いが、商品がすぐ壊れる」「カスタマーサポートがあまり良くない」といった意見が多く見られます。このような評価から、安価な商品の品質が悪く、長持ちしないという問題が浮かび上がっています。それでも、Temuの手頃な価格は特に低価格の商品を求める若い世代に人気があります。
日本におけるTemu
日本でも、Temuは2023年に参入し、その安さが注目を集めています。しかし、利用者からは次のような不満が寄せられています:
- 梱包が雑で、品質が悪い。
- 返品手続きが面倒で、カスタマーサービスが不十分。
- 個人情報の取り扱いに対する不安がある。
こういった声を考えると、日本の消費者はTemuを利用する際に注意が必要かもしれません。安さや利便性を求める一方で、品質や安全面にも気をつけることが重要です。
Temuが抱える問題
Temuの利用者からは、商品の品質やサービスについて多くの不満が寄せられています。また、個人情報の取り扱いに対する懸念もあります。一部では、Temuがユーザー情報を第三者に販売しているという指摘もあり、利用者としては注意が必要です。
Temuと競争相手
Temuの競争相手には、「SHEIN(シーイン)」や「Amazon Haul」があります。
- SHEIN(シーイン): SHEINは安価なファッションアイテムを提供しており、特に若い世代に人気があります。しかし、大量生産による環境への影響が問題視されています。
- Amazon Haul: Amazon(アメリカ)は「Haul」という20ドル以下の商品を提供するアウトレットストアを立ち上げ、TemuやSHEINに対抗しています。安くて手軽に買える商品が多いですが、商品品質や配送の遅さについても課題があります。
消費者の選択肢は増えていますが、それぞれの問題やリスクを理解した上で利用することが大切です。
まとめ
- Temuは、中国から始まった安いオンラインショッピングサイトで、世界中に展開
- インドネシアでは、地元企業の保護と品質の心配から取引が禁止された
- ベトナムでも、品質の問題で警告が出ている
- アメリカでは、安価な商品の人気と共に品質への懸念がある
- 日本でも、品質やサービス、個人情報の取り扱いに問題が報告されている
安い商品には良い点も悪い点もあります。Temuのような企業が提供する安い商品は便利でお得に見えるかもしれませんが、その裏には品質の問題や地元企業への影響があります。「安物買いの銭失い」という言葉があるように、安さだけに惹かれて購入すると後で損をすることもあります。あなたなら「安さ」と「品質」や「信頼」、どちらを重要と考えますか?
【無料オンラインイベント】8/25(日)「第3回 クイズで学ぶ!お金と社会のつながり」
<詳細・お申込みはこちら>