日本の経済力、4位にダウン…
2023年の日本のGDPは第4位。3位から1つ下がってしまいました。
GDPってなに?って思うかもしれません。GDPというのは、国が1年間に作るモノやサービスの価値を全部足したものです。日本語では国内総生産といいます。
例えば、お菓子やゲームがどれだけ売れたか、移動にお金をどれだけ使ったかなど、いろいろなものが含まれています。
今から約55年前に、アメリカに続いて2位になってしばらくは変わらなかったのですが、2010年には中国にぬかれて3位。そして、去年はドイツにもぬかれて4位に落ちてしまったのです。
実は、この数字にはちょっとむずかしい話があります。
日本のGDPの金額は、591兆4,820億円で、実は過去最高なのです。
過去最高なのになぜ順位が下がってしまったのでしょうか。
2023年、日本は円安が進んで、お金の価値が下がりました。1ドルと交換するのに150円かかるのと、1ドルと交換するのに120円かかる、どちらが円安でしょうか。
そうですね。円の価値が下がるのが円安だから、1ドルと交換するのに150円かかるほうが円安です。
このGDPは、世界のいろいろな国を比べるために「アメリカドル」に変換して発表されるのです。
だから、「円」では過去最高でも、円安の今、「アメリカドル」で計算すると少なくなってしまうのです。
そういうことだから、お金の専門家たちは、実は日本の経済はまだまだじゅうぶん力があると言っています。
ただし、最近の日本は、モノの値段(物価)が高くなっていて、お買い物や家のことにお金がたくさんかかるようになっています。それで、みんながお金を使うのをちょっと控えているという結果も出ています。
この順位にすごく落ち込む必要はありませんが、モノの値段が高くなっている一方で、働いてもらうお金がそれほど上がらないという悩みを持っている人が多いのが今の日本です。企業がもうかって、給料も上がれば大した問題ではありません。ただ、給料がなかなか上がらない人が多いのが今の状態なのです。
記事作成者
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外国語大学卒業後に学習塾小中学文系/高校英語講師、パソコン教室インストラクター/営業を経て、2006年に外資系産業ガス会社に入社。以降17年以上複数企業にて財務経理責任者やCFOを歴任。現在も複数企業の会計アドバイザー等を務める。
こどもの金融リテラシー講座 CA$H! 講師/カリキュラム・テキスト作成。
2023年11月30日に「キッズノミクス クイズで学ぼう、お金と経済」を発売。
『「会計」「IT」「英語」があれば、社会人人生なんとかなる』がポリシー。
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