ワンク!西日本シティ銀行の新たな試み

ワンクハウス

西日本シティ銀行・長崎銀行・西日本フィナンシャルホールディングスの公式キャラクター、ワンクファミリーの公式サイト「ワンクハウス」へようこそ!

福岡市が本社の西日本シティ銀行には、「ワンク」という犬のキャラクターがいます。通帳やカードで見たことがある人もいるでしょう。けれど銀行は、ふつうのお店のように何でも売れるわけではありません。
では、なぜワンクグッズは“買える商品”として広がったのでしょうか。銀行の仕事の範囲と、お金の流れの設計から考えてみましょう。

グッズを買って寄付?

ワンクグッズは、売れるほど社会福祉団体などへの寄付につながる仕組みがあります。寄付の元になる「使用許諾料」では、商品1個ごとに一定額または販売価格の一定割合のうち小さい方を寄付することになっているようです。

この仕組みは、売れた分だけ寄付につながる形です。寄付の元になるのは、キャラクターを使う許可に対する対価です。金額には上限があり、負担が急に大きくなりにくい設計になっています。

ワンクは銀行の「顔」として育った

ワンクは、2005年に西日本シティ銀行の「ALL IN ONE」カードのキャラクターとして誕生し、名前は犬の“ワン”と銀行の“バンク”に由来すると説明されています。
配布物としての活用はできても、「商品として売る」ことには別のハードルが出てきます。

銀行は「何でもできる会社」ではない

銀行は人のお金を預かり、送金し、貸し出す役割を持ちます。影響が大きい業種のため、法律で業務範囲が細かく決まっています。
一方で、デジタル化や地方創生など社会の変化に対応するため、2021年の銀行法等の改正で、銀行グループが取り組める業務を広げる方向の見直しが進みました。

「寄付型販売スキーム」で何が起きたのか

西日本シティ銀行は、ワンクの知的財産権を第三者(製造販売業者)が使えるように許可し、業者がWebや店舗でグッズを販売する形で「ワンクのSDGsプロジェクト」を始めたとしています。
銀行が受け取る「使用許諾料」を社会福祉団体等に全額寄付するのが特徴です。
公式資料では、使用許諾料は商品1個につき200円または販売価格の5%のいずれか低い額と示されています。
買う人の行動が、結果的に社会貢献にもつながります。

ワンクグッズ(西日本シティ銀行 ワンクハウスより)

なぜ、グッズが売れるほど寄付につながる仕組みなのに、銀行が“自分で直接売る”形ではなく、第三者の製造販売を組み合わせているのでしょうか。
それは、銀行の業務範囲の制約に配慮しつつ、地域企業のビジネス支援と社会貢献を同時に進める設計が必要だからです。

公表資料では、製造販売業者がワンクの使用許諾を申請し、販売後に使用許諾料を銀行へ支払い、銀行がその全額を社会福祉団体等へ寄付すると整理されています。使用許諾料のルールも同資料に明記されています。

まとめ
  • ワンクは2005年に誕生したキャラクター
  • 銀行は業務範囲が法律で決まる
  • 2021年の改正で地域に関わる取り組みが後押しされた
  • グッズは第三者が製造販売
  • 銀行は使用許諾料を受け取り全額寄付
  • 買い物が社会貢献につながる

「かわいいグッズ」の裏側には、法律の枠組みと、お金の流れをどう設計するかという工夫がありました。あなたの地域でも、銀行や自治体、企業が「本業の外側」で新しい活動を始めていませんか。誰が責任を持ち、お金の配分はどう決めているでしょう。

※キッズノミクスを運営している「一般社団法人こども未来投資プロジェクト」・「株式会社Progress」も、西日本シティ銀行と取引があります。2022年2月にインタビュー記事も掲載していただきました。