「トクリュウ」とは?闇バイトに巻き込まれる若者
警察庁、“闇バイト”SNS求人で注意喚起 「即金」「ホワイト案件」は要注意 - Impress Watch
警察庁生活安全企画課は25日、SNSなどで求人情報を探している人に対する注意喚起を行なった。SNS上で行なわれる違反罪実行者募集の具体的な事例を紹介しており、X上でも告知し、注意を促している。
最近、SNSやインターネットで「闇バイト」と呼ばれる危険なアルバイトの募集がふえています。そして、これに応募して犯罪に巻き込まれる若者もふえています。
この「闇バイト」では、短い時間で高いお金が手に入るとされていますが、実は犯罪に関わる危険がとても大きいのです。なぜ若者がこのような闇バイトに応募してしまうのか、そして自分を守るための方法について考えましょう。
闇バイトってなに?
闇バイトは、ネットやSNSで「高額」「即日払い」といったキーワードで募集され、応募した人が知らないうちに犯罪を実行する役割を担わされるアルバイトです。具体的には、強盗や詐欺などの犯罪行為を行うことになります。警察庁によれば、募集は「楽で簡単」としている一方で、やり取りには「シグナル」や「テレグラム」といった匿名性の高いメッセージアプリが使われることが多く、犯罪が外部にバレにくいように工夫されています。
新しいタイプの犯罪グループ「トクリュウ」
「トクリュウ」とは、「匿名・流動型犯罪グループ」の略で、SNSを通じて闇バイトに参加する人が集まり、指示役から一時的なつながりで犯罪を実行するグループです。このグループは固定した組織ではなく、そのときどきに集まって解散するため、メンバー同士も顔を知らないことが多く、捜査が非常に難しいのが特徴です。特に若者がこのようなグループに巻き込まれやすく、犯罪に加担してしまうケースが増えています。
なぜ若者が闇バイトに参加してしまうのか?
1. 高いお金とすぐにお金がもらえる(と言われる)点
若者にとって「高額報酬」や「即日払い」は非常に魅力的です。学生や未経験の若者にとって、普通のアルバイトでは得られないほどの収入が手に入ることが、参加のきっかけになりやすいです。
2. リスクが低いと勘違いしてしまう
多くの若者は、闇バイトがどれほど危険かを十分に理解していません。「ホワイト案件」「簡単な仕事」といった表現が使われ、特に犯罪経験がない若者は「安全」と誤解して応募してしまうことがあります。
3. みんなやっているから大丈夫という気持ち
他にも同じようなバイトに参加する人がいると、「自分だけではない」という安心感が生まれ、罪悪感が薄れることがあります。さらに、同年代の友達や知り合いが参加していると、心理的なハードルが下がりやすいです。
4. 匿名性があるからバレないという思い込み
「シグナル」や「テレグラム」のようなメッセージアプリでやり取りされるため、「自分の身元がバレない」と安心してしまう人もいます。実際にはこの匿名性が犯罪を深刻化させる要因となっています。
5. SNSでの成功とプレッシャー
SNSで同年代の成功や豊かな生活を見て、「すぐに成功したい」「楽にお金を稼ぎたい」という焦りが生まれ、こうした誘惑に乗ってしまう場合があります。
自分を守るための方法
- 怪しいキーワードに注意:
「高額報酬」「即日払い」「ホワイト案件」などの言葉を使った募集には注意が必要です。さらに「運びの仕事」「簡単な仕事」といったあいまいな仕事内容の求人は特に怪しいと判断しましょう。 - 家族や信頼できる人に相談:
アルバイトの応募前に、家族や友人と話し合い、冷静に判断することが大切です。家族と一緒に安全な求人を見分けることも効果的です。 - 警察に相談:
もしも闇バイトに応募してしまった場合や、個人情報を渡してしまった場合でも、早めに警察に相談することで助けてもらえます。警察は「犯罪に関わる前に相談すれば必ず保護する」と強調しています。 - SNSの情報を鵜呑みにしない:
SNSには多くの情報が出回っていますが、すべてが安全とは限りません。「ホワイト案件」と書かれていても、内容があいまいな高額報酬の求人には注意しましょう。
まとめ
- 闇バイトとは:SNSなどで「高額報酬」「簡単な仕事」として募集され、犯罪行為を行わされるアルバイト
- 若者が参加する理由:「すぐに稼げる」という誘惑、リスクの理解不足、集団心理、匿名性による安心感が原因
- トクリュウの危険:SNSで集まった一時的な犯罪グループで、若者が巻き込まれやすい特徴
- 守るための対策:怪しいキーワードに注意し、家族や警察と話し合うことが重要
闇バイトや「トクリュウ」といった犯罪グループの危険性を知っておくことは、自分の未来を守るために必要です。アルバイトの応募方法について家族や大人と話し合い、怪しい情報に巻き込まれないよう注意しましょう。また、SNSでの情報をそのまま信じず、慎重に判断することで、安心して働くための力をつけることができます。
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記事作成者
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山口県防府市出身。大学卒業後に学習塾講師、パソコンインストラクター/営業を経て、外資系産業ガス企業に入社。以降、複数企業・複数業種の財務経理責任者・CFO歴任。こどもの金融リテラシー講座 CA$H! 講師/カリキュラム・テキスト作成。
「会計・IT・英語があればなんとかなる」がポリシー。nine inch nailsやMetal Coreを愛聴。
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