円安STOP! 日銀と財務省の作戦

鈴木財務相「コメントしない」市場介入見方強まるも言及避ける | NHK | 株価・為替

【NHK】今週、外国為替市場では円相場が急激に円高方向に動く場面が複数あり、市場では政府・日銀が市場介入を繰り返したという見方が強…

また外国為替の話です。
円安の話は最近も書きましたが、とても大きな出来事があったので、今回も書きます。最近の円安の記事はこちらでした。

34年ぶりの円安153円

日経平均株価が34年ぶりに高値というニュースが少し前にありました。 そしてついに、円の価値も34年ぶりに安くなって153円台になりました。1ドルと交換するのに必要な日本円が153円必要ということです。 3円多く必要になっ […]

止まらない円安...34年ぶりの1ドル=158円に突入

あっという間に158円まで円安。4/12に「34年ぶりに円安153円」というニュースを紹介しました。 それからも円安は止まらず、154円、155円、156円、157円、そして158円になってしまいました。何度も書きますが […]

その出来事はゴールデンウィーク中に起こりました。それも2回です。
ちなみに、外国為替取引がいこくかわせとりひきというお金の交換(例えば円とドル)は、基本的に土日以外はいつも行われています。だから日本が連休中でも、外国為替取引はされています。

4/29~5/2にかけて、円の値段が大きく動きました。
まず、4/29(祝)に1ドル=160円まで一気に2円ほど円安になったあとに、すぐに1ドル=154円まで円高になりました。
また、5/2(木)早朝にも158円から一気に4円以上円高の154円台になりました。

この変動へんどうについて、政府と日本銀行が為替介入かわせかいにゅうを行ったと考えられています。為替介入とは、政府や中央銀行が自分たちの通貨の値段を調整するために市場に介入かいにゅうすることです。
簡単に説明すると、今回でいうと、日本政府が円をものすごくたくさん買って(プラス、持っているドルをたくさん売ったりして)、円高にしたかもしれないということです。

この変動へんどうについて、政府と日本銀行が為替介入かわせかいにゅうを行ったと考えられています。為替介入とは、政府や中央銀行が自分たちの通貨の値段を調整するために市場に介入かいにゅうすることです。
簡単に説明すると、今回でいうと、日本政府が円をものすごくたくさん買って、円高にしたかもしれないということです。

ものすごくたくさん、っていったいどのくらいでしょう。
4/29は約5.5兆円、5/2は約3.5兆円と考えられています。合わせて約9兆円!

約9兆円というと、東京都が2024年度の1年間で使うお金が8.4兆円ですから、日本で一番お金も人も多い東京都が1年間で使うお金以上を2日でつかったということです。
つまり、それくらいしてでも、円安をストップさせたかったということです。

ただし、鈴木財務大臣(日本のお金を管理する財務省のトップ)は、介入について「コメントしない」と言いました。しかし「急な変化は好ましくない」と「円安になったらまた為替介入するかもしれないよ」というふうにも取れることを言っています。

ここでは、日本円とアメリカドルだけを取り上げましたが、為替介入があったとされるときには、ユーロやオーストラリアドル、イギリスポンドなどに対しても円高になりました。どこかの国が祝日で休みだったり、朝で外国為替取引をする人が少ない時をねらって、こういった「急に値下がり・値上がり」することがあり、「奇襲攻撃」と言われることもあるのです。

さて、今回本当に為替介入があったのでしょうか。最後に、4/22~5/3のドル円チャートをのせておきます。為替介入作戦がうまくいったかどうかを表しています。でも、このあとまた円安になるかもしれません…