円安 - 3ヶ月ぶりに1ドル153円台!何が起きてる?(2024/10/23)
円下落、一時153円台 約3カ月ぶり安値―ロンドン外為:時事ドットコム
【ロンドン時事】23日のロンドン外国為替市場では、米長期金利の上昇を受けて円売り・ドル買いが進み、円相場は一時1ドル=153円台に下落した。7月31日以来、約3カ月ぶりの円安水準。
2,024年10月23日 日本時間午後10時前、ドル円は一時153円台まで円安が進みました。約3ヶ月ぶりに153円台という円安です。
日本銀行が利上げを決定し、石破総理大臣が自民党総裁選前に「日本は利上げをするべき」という発言をして(利上げをするとお金を預けるともらえる利息が増える▶円を買う人が増える▶円高)、総裁に選ばれた時には138円台まで円高になりました。それが1ヶ月もしないうちに約15円も一気に円安になりました。これは石破総理大臣が総理大臣になったあとに「利上げは慎重に」と、前に言ったことと逆のことを言い出したことも関係しています。
しかし、さらに円安が進んだのはなぜなのでしょうか。
円安が進む理由って何?
今回の円安の大きな理由の一つは、アメリカの経済の強さです。アメリカでは最近、企業が「景況感」という、今のビジネスの状態がどれだけ良いかを示す数字を発表しました。その結果がとても良かったため、アメリカの中央銀行(FRB:連邦準備制度理事会)が金利を急いで下げないかもしれない、という見方が広がりました。
景気が悪ければ、金利を下げて会社や個人がお金を借りても利息があまりつかないようにして、お金を借りやすくするのです。
金利が高いと、銀行にお金を預けているだけで利息が多くもらえます。このため、金利が高い国の通貨(この場合はドル)を買う動きが強まります。日米の金利差が大きくなると、投資家たちはドルを買って円を売るようになり、円の価値が下がる、つまり円安が進むのです。
アメリカの大統領選挙の影響
さらに、今年のアメリカでは大統領選挙が行われます。現在、トランプ氏が再び大統領になるかもしれないという予想があり、もし彼が勝てば、減税(税金を減らすこと)を実行する可能性があります。減税が行われると、アメリカの経済がもっと良くなり、インフレ(物の値段が上がること)が起こる可能性があります。
インフレが進むと、中央銀行は金利を上げることがあります。これにより、さらにドルの価値が上がり、円安が進むと考えられています。また、選挙前の不安定な状況から、投資家たちが安全なドルを買う動きも強まっています。
円安が進むとどうなる?
円安が進むことで、私たちの日常生活にもいろいろな影響があります。例えば:
- 輸入品の価格が上がる:日本は海外から多くの商品を輸入しています。円の価値が下がると、輸入品の値段が上がるので、ガソリンや食べ物が高くなりやすくなります。
- 海外旅行が高くなる:円安になると、日本のお金を海外で使うときに、たくさんのお金が必要になります。これによって、海外旅行が高くなりやすいのです。
- 輸出企業にはプラス:円安は、日本の商品が海外で安く売れるため、日本の企業が輸出を増やすチャンスになります。
まとめ
- 円安とは、日本円の価値が他の通貨に比べて下がること
- 今回の円安は、アメリカの経済が強く、日米の金利差が大きくなったため
- トランプ氏優勢という大統領選挙の影響もあり、ドルが強くなっている
- 円安は、輸入品や海外旅行が高くなるが、輸出企業にはプラスの効果がある
円安についての関連ニュースとして、最近の日本の貿易赤字拡大が注目されています。貿易赤字とは、輸入が輸出を上回ることを指します。円安が進むことで輸入品の価格が上がり、貿易赤字がさらに広がる可能性があると報じられています。これによって、日本国内の経済にも影響が出るかもしれません。
円安は私たちの日常生活にも直接影響を与える重要な経済現象です。今後、円安がさらに進む可能性があるので、家族で話し合ってみましょう。たとえば、物価の上昇や旅行の費用にどう影響するか、そして私たちができる節約方法について考えてみるのはどうでしょうか?また、円安がどのように日本の企業にとってプラスになるのか、興味を持ったらさらに調べてみてくださいね。
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