高齢者ばかりにお金を使う日本、こどもの未来は大丈夫?
日本政府はなぜ高齢者にばかり投資するのか、OECDが苦言。少子化が言い訳にならない理由 | Business Insider Japan
OECDが「図表でみる教育2024年版」を公表し、かねてより指摘されてきた日本の政府支出における教育費の低さについて、改めて苦言を呈しました。
みなさんは「日本の政府がどんなことにお金を使っているか」を考えたことがありますか?学校の勉強や保育園のサポートはどうでしょうか?
今、日本ではお年寄りのためにたくさんのお金(税金)が使われています。こどもや若者にかけるお金は、OECD(経済協力開発機構)に加盟している世界の他の国と比べると非常に低いのです。最下位に近いのです。
この記事を読んだあと、どんなふうに感じるかをぜひお家の方に話してみてください。
日本政府の教育投資の現状
OECD(経済協力開発機構)が公表したレポートによると、日本の政府支出における教育費は他の先進国に比べてとても少ないです。特に日本は高齢者への社会保障や医療に多くのお金を使っていて、教育に対する投資が少ないことが問題視されています。
高齢者に多くの投資をしている理由
少子高齢化が進んでいる日本では、高齢者が増えているため、社会保障費が増えています。しかし、同じように少子高齢化が進んでいるスイスなどでは、教育への投資が日本の2倍に達しています。そのため、日本も将来のこどもたちや若者への投資をもっと増やすべきだという意見が出ています。
なぜこどもたちへの投資が大事なのか?
OECDのアンドレアス・シュライヒャー氏は、こどもたちへの投資が大切な理由を2つ挙げています。
- こどもたちが将来、社会でしっかり活躍できるようにするため、質の高い教育を提供することが必要だから
- 幼児教育の質を高めることで、こどもを持ちたいと考える人が増え、少子化の改善につながる可能性があるから
日本の高等教育費の問題
日本では、特に高等教育の費用が大きな課題となっています。東京大学では授業料の値上げが議論されていますし、日本の高等教育にかかる費用の半分以上が家庭の負担になっています。これはOECD平均よりもかなり高い割合です。
教育とジェンダーの問題
さらに、日本では高等教育で教える女性教員の割合がとても低いことも指摘されています。初等教育や中等教育では女性教員が比較的多いのですが、高等教育になるとその割合が急激に減少します。
まとめ
- 日本は教育への投資が少なく、高齢者に多くの支出をしている
- こどもたちへの質の高い教育が必要
- 日本の高等教育費は家庭の負担が大きい
- 教員のジェンダー格差が課題となっている
OECDによると、日本だけでなく多くの国で教育に使われるお金の割合が低下しています。特に、こどもの数が減ることによって教育の質をどう確保するかが、今後の課題です。この問題に対して、ヨーロッパの国々では教育に対する新たな投資プランが検討されています。
日本の政府は、高齢者への支出が多い一方で、こどもたちへの投資が少ないという問題があります。このことについて、みなさんはどう思いますか?
こどもたちが将来社会で活躍するためには、もっと教育にお金を使うべきだという意見もあります。これをきっかけに、おうちのかたと「教育にお金をかけること」はどういうことかを話してみましょう。
私の意見:国のことを考えるならば、未来のあるこどもたちの教育にお金をかけることは「投資」です。投資とは、将来、かけたお金以上に価値が上がることです。
たとえば、私のようなおじさんの健康や生活のサポートのために、そして技術や才能を延ばすために国が税金でたくさんお金をかけるよりも、みなさんのような未来を作るこどものためにお金をかけるほうが、国が成長する可能性はずっと高いと考えています。
このトピックは、教育情報メディア ACTIVE! でもベアちゃんとブルさんの会話形式で取り上げています。ぜひこちらも御覧ください。
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