株式取引の時間が長くなる!そのメリットとデメリット

日本株取引の30分延長、相場の波乱助長に懸念の声-売買増加も幻想か - Bloomberg

東京証券取引所は11月5日から株式の取引時間を30分延長し、終値形成の透明化を目指す「クロージング・オークション」を新たに開始する。投資家の利便性向上が期待される半面、市場では相場の振幅拡大を懸念する声も上がる。

11月から、東京証券取引所の株取引の時間が30分長くなります。
新しく「クロージング・オークション」という仕組みも導入されるので、終値(その日の最後の価格)がもっとわかりやすく決まるようになります。でも、取引時間が長くなることで、いいこともあれば、少し心配な点もあります。株の売買がどのように変わるのでしょうか。取引時間が長くなるのは、良いことなのでしょうか。

東京証券取引所の今の取引時間と変更点

現在、東京証券取引所では株式の取引時間は午前9時から午後3時まで(午前11時半から午後12時半はお昼休み)です。
でも、11月からはこの時間が午後3時半まで延びます。そして、終値(その日の最後に決まる価格)をもっと正確に決めるために、「クロージング・オークション」という新しい方法が導入されます。

クロージング・オークションって何?

「クロージング・オークション」というのは、簡単に言うと、取引が終わる前の数分間、みんながどんな値段で株を買いたいか・売りたいかを見えるようにして、最も多くの人が納得できる価格を決める仕組みです。これは、例えば学校のバザーでお店を終わる前に「最後にこのおもちゃをいくらで売りたい?」とみんなに聞いて、みんなが一番欲しいと思う値段にするようなものです。

アメリカと日本の取引時間の違い

アメリカの株式市場では、取引時間が東京証券取引所よりも長く設定されています。ニューヨーク証券取引所やNASDAQでは、午前9時30分から午後4時まで取引が行われています。これに加えて、朝早くや夜にも取引できる時間があり、投資家にとっては便利です。日本の取引時間が短い理由は、日本ではお昼休みがあるからです。

売買が増えるかどうか

取引時間が延びると、もっと売買が増えると考える人もいますが、実際にはそうならないかもしれません。
たとえば、韓国でも取引時間を延ばしたことがありますが、売買がたくさん増えることはありませんでした。過去に日本でも取引時間を延ばしたことがありましたが、そのときも思ったほど売買は増えませんでした。

心配な点は?

取引時間が延びることで、株の売買が日中にばらけてしまい、かえって取引が少なくなるかもしれないという心配があります。また、株価(株の値段)が激しく変動して、市場が安定しなくなる可能性もあります。特に、取引が始まる時間は、株価の動きが大きくなりやすいです。

まとめ
  • 東京証券取引所は11月から取引時間を30分延ばす
  • 「クロージング・オークション」で終値がもっと正確に決まるようになる
  • 売買が増えるかどうかはまだわからない
  • 取引時間の延長には、市場の変動が大きくなるリスクがある

株の売買時間が長くなることは良いことなのか、それともリスクがあるのか?この試みがどんな結果になるのかを、10月からのニュースに注目してください。

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記事作成者

清水 裕矢 | Shimizu Yuya
清水 裕矢 | Shimizu YuyaProgress CFO / こども未来投資プロジェクト 代表理事
山口県防府市出身。大学卒業後に学習塾講師、パソコンインストラクター/営業を経て、外資系産業ガス企業に入社。以降、複数企業・複数業種の財務経理責任者・CFO歴任。こどもの金融リテラシー講座 CA$H! 講師/カリキュラム・テキスト作成。
「会計・IT・英語があれば、仕事に困らない」がポリシー。nine inch nailsやMetal Coreを愛聴。